デジタル大辞泉 「ヘイトスピーチ」の意味・読み・例文・類語

ヘイト‐スピーチ(hate speech)

ヘイト憎悪の意》憎悪をむき出しにした発言。特に、公の場で、特定人種民族宗教性別職業身分に属する個人集団に対してする、極端な悪口中傷のこと。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

百科事典マイペディア 「ヘイトスピーチ」の意味・わかりやすい解説

ヘイトスピーチ

特定の個人や集団,団体などの人種,宗教,民族文化,性差などを差別的な意図をもって貶め,攻撃する言動。対象とする存在への明確な差別的な意図に基づく暴言,あるいは差別的行為を助長扇動する言動をさしている。欧米社会では人種差別,性差別などをあおるヘイトスピーチを禁止もしくは厳しく規制する措置を講じている国が多い。日本ではインターネットを中心に韓国を非難する発言が近年急増している。さらにネット上だけでなく,2013年春には東京の新大久保や大阪の鶴橋など,韓国・朝鮮人が多く住む地域で日の丸を掲げたデモが頻繁に行われ,一部の参加者による暴言が在留韓国・朝鮮人に大きな不安を与えた。2013年5月の参議院予算委員会においてヘイトスピーチ問題が取り上げられ,安倍首相が懸念を表明した。ヘイトスピーチの法規制が行われると言論の自由が圧迫されるという指摘があるが,ヘイトスピーチは対象に身体的・精神的屈辱や恐怖を与えることを意図しており,言論の自由の圏外とする学者法律家が多い。

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知恵蔵mini 「ヘイトスピーチ」の解説

ヘイトスピーチ

「憎悪にもとづく発言」の一形態。匿名化され、インターネットなどの世界で発信されることが多い。定義は固まっていないが、主に人種、国籍、思想、性別、障害、職業、外見など、個人や集団が抱える欠点と思われるものを誹謗・中傷、貶す、差別するなどし、さらには他人をそのように煽動する発言(書き込み)のことを指す。差別の一形態とする見解もある。ヘイトスピーチを行う目的は自分の意見を通すことにあり、あらゆる手法を用いて他者を低めようとし、反対意見にまともに耳を貸すことはない。よって、憎悪、無力感、不信などを被害者に引き起こし、相互理解を深めようとする努力を無にする、不毛かつ有害な行為とされる。そのため、ヘイトスピーチを規制する動きが全世界的に広がっているが、先進国中、アメリカと日本は法的に規制していない数少ない国となっている。

(2013-2-21)


ヘイトスピーチ

憎悪に基づく差別的な言動。人種や宗教、性別、性的指向など自ら能動的に変えることが不可能な、あるいは困難な特質を理由に、特定の個人や集団をおとしめ、暴力や差別をあおるような主張をすることが特徴。欧州にはヘイトスピーチを禁止する法律を設けている国が多いが、日本にはこれを特別に取り締まる法律はない。2013年に入り、日本ではインターネット上やデモで近隣諸国に対するヘイトスピーチが急増しており、問題視されている。

(2013-5-13)

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