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ヘキソース hexose

翻訳|hexose

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ヘキソース
hexose

六炭糖ともいう。単糖類のうち C6(H2O)6 で示されるものの総称。遊離の状態もしくは,多糖類や配糖体などのような結合状態で広く天然に見出される。アルドヘキソースとケトヘキソースに大別されるが,不斉炭素原子が,前者には4個,後者には3個あるため,前者には 16個 ( 24 ) ,後者には8個 ( 23 ) の立体異性体があり,そのすべてが知られている。おもなものはグルコースマンノースガラクトースフルクトース,タガトース,ソルボースなどである。

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栄養・生化学辞典の解説

ヘキソース


 六炭糖ともいう.炭素数6個の糖.例えば,アルドースでは左のグルコース,ケトースでは右のフルクトース.

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大辞林 第三版の解説

ヘキソース【hexose】

炭素原子数が六個の単糖類の総称。分子式 C6H12O6  D -グルコース(ブドウ糖)・ D -フルクトース(果糖)・マンノース・ガラクトースなど。六炭糖。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ヘキソース
へきそーす
hexose

炭素数6の単糖の総称。六炭糖ともいう。組成式はC6H12O6。アルドヘキソースとケトヘキソースに大別される。[徳久幸子]

アルドヘキソースとケトヘキソース

糖類とはヒドロキシ基(-OH)を2個以上と、アルデヒド基(-CHO)あるいはケトン基(-CO-)のいずれかをもつ化合物である(アルデヒド基とケトン基をまとめてカルボニル基とよぶ)。アルデヒド基をもつ糖をアルドース、ケトン基をもつ糖をケトースと総称する。炭素数6でアルデヒド基をもつ糖をアルドヘキソース、ケトン基をもつ糖をケトヘキソースと総称する。[徳久幸子]

アルドヘキソースの種類

糖質の性質は(したがって名称も)ヒドロキシ基の相対的な向きによって決まる。アルドヘキソースには不斉炭素(炭素の4本の結合手のすべてに異なる原子団あるいは原子がついている炭素。不整炭素ともいう)が四つある。すなわち、アルデヒド基の炭素を1番、隣を2番、…と番号をつけると、2、3、4、5番の炭素が不斉炭素である。不斉炭素が4個あるので、16個の異性体が存在する(図AではD型8個のみ示す)。たとえば、2、4、5番の炭素についたヒドロキシ基が同じ向きで、3番のヒドロキシ基が反対向きであるのはグルコースである。[徳久幸子]

糖のD型とL型

このような構造の化合物は、2、4、5番ともに右向きのものと、左向きのものの2種類がある。糖質はカルボニル基を上方に書いたとき、下から2番目の炭素のヒドロキシ基が右方についたものをD型、左方についたものをL型(図B)と区別する。一般に天然に存する糖の多くはD型である。天然にみいだされるアルドヘキソースはD-、L-ガラクトース、D-グルコース、D-タロース、D-マンノースである。[徳久幸子]

ケトヘキソースの種類

ケトヘキソースには不斉炭素が3個あるので、8個の異性体が存在する(図CではD型のみ4個示す)。天然にみいだされるケトヘキソースは、L-ソルボース、D-タガトース、D-フルクトース、D-プシコースである。[徳久幸子]

アルドヘキソースの環状構造

アルドヘキソースのアルデヒド基と5番目の炭素についたヒドロキシ基が分子内反応をすると6員環(炭素五つと酸素一つ(ヒドロキシ基由来)からなる)を形成する。この環状構造の糖を一般にピランという化合物にちなんでピラノースと総称する(環状構造になる前の構造を鎖状構造という)。6員環構造のグルコースをグルコピラノースのようによぶ。環状構造では1番目の炭素が不斉炭素となるため2種類の異性体ができる。これらをα(アルファ)型、β(ベータ)型と区別する。図Dでは1番目の炭素についたヒドロキシ基(アノマーヒドロキシ基という。この酸素はアルデヒド基由来)が下方のものがα型、上方のものがβ型である。α型とβ型を互いにアノマー(異性体の一種)であるという。
 また、アルデヒド基と4番目の炭素についたヒドロキシ基が分子内反応をすると5員環(炭素四つと酸素一つからなる)を形成する。この環状構造の糖を一般にフランという化合物にちなんでフラノースと総称する。5員環構造のグルコースをグルコフラノースのようによぶ。
 遊離の状態のグルコースは水溶液中でα-ピラノース、β-ピラノース、α-フラノース、β-フラノース、鎖状グルコースが平衡状態にあり、それぞれの存在割合はpH(ペーハー/ピーエイチ)(水素イオン濃度)や温度により異なる(図D)。[徳久幸子]

ケトヘキソースの環状構造

ケトヘキソースのケトン基と6番目の炭素についたヒドロキシ基が分子内反応をすると6員環(炭素五つと酸素一つ(ヒドロキシ基由来)からなる)を形成する。また、ケトン基と5番目の炭素についたヒドロキシ基が分子内反応をすると5員環(炭素四つと酸素一つからなる)を形成する。D-フルクトースの例を図Eに示す。[徳久幸子]

ヘキソースの化学的性質

ヘキソースには還元性がある。無機酸と加熱すると5-ヒドロキシメチルフルフラールを生じる。これは呈色反応として利用される。ヘキソースは単糖のうちで生物界にもっとも広く分布し、遊離型あるいは配糖体、オリゴ糖(少糖)、多糖の形で存在する。生物が炭素源、エネルギー源としてもっともよく利用する物質の一つである。[徳久幸子]

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世界大百科事典内のヘキソースの言及

【単糖】より

…ただし,フコースfucose(6‐デオキシガラクトース)はL‐型が天然のものである。 単糖は含まれる炭素原子の数によって,二炭糖(ジオース),三炭糖(トリオース),四炭糖(テトロース),五炭糖(ペントース),六炭糖(ヘキソース),七炭糖(ヘプトース)というように分けられる。グルコースは最も代表的な六炭糖である。…

※「ヘキソース」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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