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ベネディクトゥス[ヌルシアの] Benedictus

翻訳|Benedictus

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世界大百科事典 第2版の解説

ベネディクトゥス[ヌルシアの]【Benedictus】

480ころ‐550ころ
西欧修道制の創設者,聖人。生涯についてはよく知られていない。イタリア中部,スポレトに近いヌルシアNursiaの名門の家に生まれ,500年ころ法律を学ぶためにローマに赴いたが,この古都の退廃に衝撃を受けて隠修士となり,最初はアフィレ,次いでスビアコの洞窟で修行した。また彼のもとに集まった修道士のために付近に12の修道院を建ててその指導に当たった。529年ころモンテ・カッシノ(モンテ・カッシノ修道院)に移り,以後ここを離れず,晩年の534年以後,彼の唯一の著作〈ベネディクトゥス会則〉を執筆した。

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世界大百科事典内のベネディクトゥス[ヌルシアの]の言及

【キリスト教】より

…〈叙任権闘争〉と呼ばれるこの運動は,910年に建てられたクリュニー修道院に端を発する改革運動を前提とする。これは,教会と同じく社会的地位の向上した修道院内部の腐敗を〈ベネディクトゥスの会則〉の厳格な順守によって清め,かつ教会に対しては司祭の結婚と聖職売買(シモニア),およびドイツ王による司教と大修道院長の叙任の禁止を要求するものであった。ニコラウス2世(在位1058‐61)は1059年のローマ会議で教皇選挙に世俗人の参加を禁止する法を立て,政治的権力から離れた〈教会の自由〉を主張した。…

【キリスト教文学】より

…フランスのボルドーに生まれた,ノラのパウリヌスも彼につづくすぐれたキリスト教詩人であるが,さらに優しい心情で聖フェリクス誕生の祝歌や,キリスト者の婚礼歌などをつくっている。 これにつづく5~6世紀は,帝国西部がゲルマン民族に攻略され,不安と騒乱に陥った時代で文学もまったく衰えたが,信仰の情熱は対比的にはげしくなり,アウグスティヌスの弟子である護教家オロシウスや,《神の統治について》などの著者サルウィアヌス,最もキリスト的な詩人といわれるセドゥリウスSedulius(470年ころ活動),散文では《哲学の慰め》で知られるボエティウスや,《教会史》を著作目録に含むカッシオドルスがあり,布教活動の面では,5世紀の教皇レオ1世ののち,ベネディクト会をはじめたベネディクトゥスと教皇グレゴリウス1世が特筆に値する。この3人はいずれも教義の確立や修道会の規制のため,説教,論説,書簡など多量の著述をもったが,ことにベネディクトゥスの〈修道会会則(ベネディクトゥス会則)〉は後世に大きな影響を与えた。…

【時課】より

…特に旧約時代末期,エルサレムの神殿内にできた会堂で行われた朝晩の《詩篇》による賛美と感謝の祈りは,司教座教会などで毎日行われるようになったキリスト教の朝晩の祈りに受け継がれ,さらに修道生活の日課の中で発展した。その構造は,ヌルシアのベネディクトゥスの会則の理想を具体化し,祈りと労働を交互に組み合わせ,中世修道院の生活様式と密接に結ばれたものであったが,キリスト者の絶え間ない祈りの理想として全教会に勧められるようになった。トリエント公会議後1558年に改訂された《ローマ聖務日課》は,中世修道院の原型をとどめ,これがすべての教役者に義務づけられることになった。…

【図書館】より

…そこには写字室(スクリプトリウムscriptorium)が設けられ,ギリシア語の文献がラテン語に翻訳され,彼のおかげで古典的な学問が伝えられることになる。また529年ころベネディクトゥスはモンテ・カッシノに修道院をつくるとともに,いわゆる〈ベネディクトゥスの会則〉を定めたが,その中に読書や写本が日課として定められていた。このような修道院文化は,大陸から離れたイングランドやスコットランドでも営まれた。…

【ベネディクト会】より

…ヌルシアのベネディクトゥスがモンテ・カッシノで創始した共住制修道会,および彼の妹スコラスティカScholasticaを中心として結成された女子修道会。広義には540年ころからベネディクトゥスが執筆した〈会則〉を採用するすべての修道会の総称。…

【本】より

…パピルスに代わって羊皮紙が書物の主要な材料となり,書物の形も巻物から現在のようなとじ本に移った。中世における出版の歴史に忘れることのできない名は,ヌルシアの聖ベネディクトゥスである。彼はそれまでの観想的な修道生活を西欧的な対社会的・活動的生活に変えた人として記憶されるが,労働の一つとしての書物の出版が修道士のおもな仕事となり,修道院における写字彩飾室は,実質的にみて当時の出版所にほかならず,出版とは,書写彩飾された1冊の書物を長上の恩顧者に献納する宗教的な行為を意味した。…

※「ベネディクトゥス[ヌルシアの]」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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