ペンタン(英語表記)pentane

翻訳|pentane

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ペンタン
pentane

化学式 C5H12 。1分子中の炭素原子数5個のメタン系炭化水素の総称。3種の異性体,n-ペンタン (沸点 36.074℃) ,イソペンタン (30~30.2℃/747mmHg) ,ネオペンタン (9.503℃) が存在する。 n-ペンタンは直鎖状の飽和炭化水素で,天然ガスや石油中に存在しており,これらから分離される。比重 0.626 (20℃) の軽い無色液体。市販の石油エーテル中に含まれる。アミルアルコールの製造原料である。またガソリンエンジンの始動を容易にするため,特に寒冷地用ガソリンに添加することがある。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ペンタン
ぺんたん
pentane

アルカンに属する炭素5個の炭化水素の総称。n-ペンタン、イソペンタン(2-メチルブタン)、ネオペンタン(2,2-ジメチルプロパン)の3種の異性体が知られているが、普通、ペンタンというと直鎖状ペンタン、すなわちn-ペンタンをさす。n-ペンタンは石油や天然ガス中に含まれる。石油エーテルの主成分である。ガソリンに似たにおいをもつ可燃性液体で爆発限界は1.4~8.0%(空気中)。自動発火点は309℃。アルコール、エーテルにも溶ける。濃い蒸気は麻酔性を示す。マウスに対する致死量は12万8200ppmである。抽出溶剤、麻酔剤などに用いられる。イソペンタン、ネオペンタンは非常に気化しやすい液体で、ほとんど無臭である。

[佐藤武雄・廣田 穰 2016年2月17日]

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精選版 日本国語大辞典の解説

ペンタン

〘名〙 (pentane Pentan) メタン系炭化水素の一つ。化学式 C5H12 無色で香気のある揮発性の液体。三種の異性体がある。石油中に含まれ、麻酔剤、抽出溶剤、低温温度計などに利用される。

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化学辞典 第2版の解説

ペンタン
ペンタン
pentane

C5H12(72.15).CH3(CH2)3CH3.5個の炭素原子が直鎖状に結合したもので,異性体であるイソペンタン,ネオペンタンと区別して,n-ペンタンとよばれることも多い.また,これらの異性体のすべて,C5H12で表される脂肪族炭化水素の総称としても用いられる.原油および石油系炭化水素分解油中に存在する.実験室的には,tert-ペンチルアルコールと臭化水素酸とで得られる2-ブロモペンタンに,マグネシウムをブチルエーテル中で反応させ,得られた生成物を硫酸で分解して合成する.工業的には,ナフサおよび上記分解油中から分留により分離すると得られる.芳香をもつ引火性の無色の液体.融点-129.72 ℃,沸点36.07 ℃.0.62139.1.35472.爆発範囲1.4~7.8体積%.炭化水素,油脂,エーテルに可溶,エタノールに微溶,水に不溶.用途はおもに抽出用溶剤に使用されるほかに,低温温度計,麻酔剤として使われる.[CAS 109-66-0]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

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