ホモフォニー(英語表記)homophony

翻訳|homophony

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ホモフォニー
homophony

音楽用語。ポリフォニーと対比して用いられる言葉で,音の垂直的な重なりを重視する音楽をさす。主旋律が最上声におかれ,他の声部は和声的に伴奏する形態をとることが多い。古くは 16世紀イタリアのフロットラなどにその例がみられるが,ホモフォニーの音楽が主導的な立場を占めるのは古典派以後である。

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百科事典マイペディアの解説

ホモフォニー

1声部のみが主旋律となり,他の声部はそれを和声などで支えてあくまでも従のはたらきしかしない音楽,またその作曲様式。各声部の水平の流れに重きがおかれるポリフォニーの対概念で,音の垂直的な結びつき,和声的な流れが重視される。ポリフォニーのあとを受けて18世紀後半以降19世紀にかけて,古典派音楽からロマン主義に至る時代の西洋音楽の主流をなした。この時代以降の音楽作品でもたとえばベートーベンの作品のように,実際にはポリフォニー様式があわせて用いられることが多い。
→関連項目ソナタ

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世界大百科事典 第2版の解説

ホモフォニー【homophony】

多声音楽における和音的な音楽ないしその様式を指す。古代ギリシア語のhomo(同質の)とphone(音)を語源とする。もともとは斉唱(モノフォニーmonophony)の意であったが,やがて多声音楽の成立とともにポリフォニーの対概念としてとらえられるようになった。ポリフォニーが,各声部が独立して水平的な音程の結び付きに重点が置かれた模倣対位法(対位法)の様式に代表されるとすれば,ホモフォニーは垂直的な結び付きに重点を置いている。

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大辞林 第三版の解説

ホモフォニー【homophony】

一つの声部が主旋律となり、他の声部はすべて和声的な伴奏の形で従属しているような音楽形態。一八世紀半ばから一九世紀の西洋音楽の中心。和声音楽。 → ポリフォニーモノフォニー

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ホモフォニー
ほもふぉにー
homophony英語
Homophonieドイツ語

音楽において音の垂直面を重視してテクスチュア(音構成原理)を形成する方式の一つ。音の水平的流れを重視するポリフォニーに対して用いられ、異なる音を同時に響かせる多声性(マルチフォニーmultiphony)と対比する側面と重複する側面とをもっている。同一ないしオクターブ関係にある音を重ねて進行すればユニゾンないしオクターブ平行のテクスチュアが形成され、これをモノフォニーmonophonyとよび、ホモフォニーの一種とされる。オクターブ平行を多声性とみなすかどうかは、音楽の作り手の意識によって流動的である。
 ホモフォニーの典型は、一つの旋律を和声でもって支えていく場合で、通奏低音による和声伴奏をもったモノディや、旋律の一つ一つの音に和音を与える厳格和声ホモフォニー、これをもっと自由に逸脱しながら行う自由和声ホモフォニーなどがある。なお、フランス語でのホモフォニーhomophonieは、単に異名同音関係にある和音を意味するにすぎない。[山口 修]

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世界大百科事典内のホモフォニーの言及

【ポリフォニー】より

…音楽は純粋な単旋律であるモノフォニーと,複数の音が同時的に鳴らされる多声的な音楽とに大別される。後者は多声性(あるいは多音性)という概念で総括されるが,これにはポリフォニー,ホモフォニーヘテロフォニーなどが含まれる。いずれも音の水平的連続(旋律)と垂直的な響き(和音)から成り立つことで共通しているが,ポリフォニーは,とくに複数の声部が互いに独立的に進行し,横の線的な流れに重点が置かれるような音楽あるいはその作曲様式をいう。…

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