ポーイス(英語表記)Powys, John Cowper

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ポーイス
Powys, John Cowper

[生]1872.10.8. ダービーシャー,シャーリー
[没]1963.6.17. メリオネス
イギリスの小説家,詩人。ポーイス3兄弟の長兄。小説『グラストンベリー・ロマンス』A Glastonbury Romance (1933) などのほか,評論『ドストエフスキー』 Dostoievsky (46) やホメロス研究 (54,59) ,詩集『ルーシファー』 Lucifer (1956) ,自伝 (34) がある。

ポーイス
Powys, Llewellyn

[生]1884.8.13. ドーチェスター
[没]1939.12.2. スイス,クラバデル
イギリスの随筆家,小説家。ポーイス3兄弟の末弟。ケンブリッジ大学卒業。ケニアで農場を経営,ニューヨークに渡り,以後パレスチナ,西インド,スイスと渡り歩いた経歴は,その作品に投影されている。『ドーセット随筆』 Dorset Essays (1935) や『スイス随筆』 Swiss Essays (47) は名作の誉れが高い。ほかに,自伝的小説『愛と死』 Love and Death (1939) など。

ポーイス
Powys, Theodore Francis

[生]1875.12.20. ダービーシャー,シャーリー
[没]1953.11.27. ドーセットシャー,マップパウダー
イギリスの小説家。ポーイス3兄弟の次兄。ドーセットシャーの田舎に住み,南イングランドの田園や農民の生活を主題にした作品を書いた。写実とアレゴリーの手法にユーモアを交えた独特の作風。主著『ウェストン氏のよいワイン』 Mr. Weston's Good Wine (1927) 。

ポーイス
Powys

イギリスウェールズ中東部の単一自治体(ユニタリー unitary authority)。行政府所在地ランドリンドッドウェルズ。旧モントゴメリーシャー県,ラドナーシャー県,ブレックノックシャー県(南端部を除く)およびデンビシャー県の南端部からなる。1974年の自治体再編でポーイス県として新設され,1996年単一自治体に移行した。ウェールズ最大の単一自治体で,東はイングランドに接する。区域の大部分はカンブリア山地の一部からなり,北にバーウィン山脈,西にプリンリモン山地,南にブレコンビーコンズ山地がある。セバーン川,ワイ川,アスク川,ダビ川などの河川が流れ,それらの河谷にわずかに低地がある。河谷沿いに砦を築いたローマ人が撤退したのち,ウェールズの土侯たちが数世紀にわたって支配し,その勢力は東方の「オッファの防塁」にまで及び,ケルト系キリスト教も栄えた。その後東部,南東部の谷を中心にノルマン人の支配を受け,1282~83年にイングランドのエドワード1世に征服された。山地の土壌はやせているが,農業が主産業で,ヒツジと肉牛が飼育されるほか,河谷の低地で酪農と耕種農業が行なわれる。鉱業部門ではかつて盛んであったスレート採石と鉛採掘に代わって,花崗岩,ケイ質砂岩,石灰岩の切り出しが行なわれる。工業は小規模な軽工業が中心で,古くからの毛織物工業は衰退。南部にブレコンビーコンズ国立公園があるなど,風光に恵まれるため,観光業が重要な産業となっている。面積 5179km2。人口 13万2000(2007推計)。

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世界大百科事典 第2版の解説

ポーイス【John Cowper Powys】

1872‐1963
イギリスの小説家,評論家,詩人。大学の巡回講師としても有名。ウェールズの牧師の子。兄弟姉妹11人のうち4人までが作家という,ひどく文学的,閉塞的な家庭に育った。ケンブリッジ大学卒業。彼の作品は善なる自然と悪なる人間という独特な汎神論的神秘主義を基調にしており,《嵐が丘》風の狷介不覊(けんかいふき)な人物に満ちた幻想的な小説《木と石》(1915),《ダクデーム》(1925),《ウルフ・ソレント》(1929)などが有名である。

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