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アラビア半島南東部、オマーンの首都。オマーン湾南岸に位置する港湾都市である。人口4万0856(1993センサス)、6万0100(2002推計)。天然の良港で、古代から海上貿易の中心として栄えてきた。16世紀初頭ポルトガル人が占領して、約150年にわたって支配した。18世紀中葉以降、現サイード王朝の首都となった。かつてはアラビア半島で最良の停泊地といわれたが、後背地に恵まれず、内陸との交通が不便なため、現在は近隣のマトラーに貿易、交通上の地位を譲っている。ペルシア湾の入口という戦略的地位を占め、アメリカ空軍がマスカット空港を使用している。港の背後のアハダル山の山麓(さんろく)では、ポルトガル人がもたらしたといわれるマスカット・ブドウが栽培されている。
[高橋和夫]
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