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マンモルト mainmorte

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

マンモルト
mainmorte

封建法上の術語で,領主による農奴財産処分能力,特に死亡による財産処分能力を意味する。「死亡税」ないし「相続税」と訳すのは必ずしも正確ではない。フランスの大部分の地方では,マンモルトは農奴財産の相続人を直系相続人に限定するという形で現れるが,直系相続人が不在の場合,農奴の「手」 mainすなわち農奴の財産権は彼の死とともに消滅し (死んだ手 mainmorte) ,領主が農奴財産を相続する。農奴身分を表示するものとされ,革命前にほとんど消滅していたが,1789年8月 11日の布告で無償廃棄が宣言された。

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百科事典マイペディアの解説

マンモルト

フランスなど中世西欧の領主制下で領民財産相続に封建領主が加えた一定の制限。相続人を農奴の直系卑属に限定し,これを欠くときは農奴財産はすべて領主に帰属する形をとっていたが,のちに相続人を特定しない代りに,領主はつねに動産の一部(最良の家畜・衣服など)を取得するようになった。

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世界大百科事典 第2版の解説

マンモルト【mainmorte[フランス]】

西欧中世における領主による領民の財産への支配を指す用語。領主制においては,領主の支配は領民の身柄だけでなく,程度の差こそあれ財産にも及んでいた。そのため領民の死亡に際して,領主がその財産への権利を行使することになり,相続人は財産(農民保有地を含む)を完全には相続できないことが多かった。こうした制度は〈死者の手〉を意味するマンモルトの語で呼ばれた。具体的には,当初は同居していた直系相続人がない場合に財産全体が領主に帰属する形態をとっていたものが,しだいに領民の死亡ごとに最良の動産(ことに〈最良の家畜〉)が領主に引き渡される形態が一般的になった。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

マンモルト
まんもると

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