ミギエニ(英語表記)Migjeni

改訂新版 世界大百科事典 「ミギエニ」の意味・わかりやすい解説

ミギエニ
Migjeni
生没年:1911-38

アルバニア作家。本名Milosh Gjergj Nikolla。シュコダル出身で,南マケドニアの神学校に学び,ここでロシア文学に目を開かれた。帰国後,山村小学校教師となり,農村の生活の悲惨さを体験し,それをリアルに描いた記録文学短編小説,詩などを雑誌に発表。それらを一つにまとめた著作集《自由の詩》(1935)は印刷されたが,危険思想のかどで発禁処分となった。重い結核にかかり,療養のためイタリアに赴いたが客死した。
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20世紀西洋人名事典 「ミギエニ」の解説

ミギエニ
Migjeni


1911 - 1938
アルバニアの作家。
シュコダル出身。
本名Milosh Gjergj Nikolla。
13歳で孤児となり、南マケドニアの神学校に学ぶ。山村の小学校教師となり、農村生活の悲惨さを体験し、それらをリアルに描いた作品を発表。1936年発表の「自由の詩」は封建的抑圧からの解放悲願を歌った詩集。重い結核にかかり、療養先のイタリアで死亡。他の作品に短編小説「トウモロコシ伝説」「少年ルリ」等がある。

出典 日外アソシエーツ「20世紀西洋人名事典」(1995年刊)20世紀西洋人名事典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ミギエニ」の意味・わかりやすい解説

ミギェニ
Migjeni

[生]1911.9.30. シコダル
[没]1938.8.27. トリノ
アルバニアの小説家詩人。本名 Milosh Gjergj Nikolla。幼時に両親を失い,親類の援助で神学校を卒業。農村の小学校教師として働くかたわら,詩,短編小説を発表し,リアリズム文学の確立に貢献した。代表作『自由の詩』 Vargjet e lira (1936) 。 (→アルバニア文学 )

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ミギエニ」の意味・わかりやすい解説

ミギエニ
みぎえに
Migjeni
(1911―1938)

アルバニアの作家。本名Milosh Gjergj Nikolla。13歳で孤児となり、貧窮のうちに神学校を終え、小学校の教師となった。農民たちの悲惨な生活をリアルに描いた『トウモロコシの伝説』や『少年ルリ』などの短編小説、また、封建的抑圧からの解放の悲願を歌った詩集『自由の詩』(1936)などによって、近代文学の確立に寄与した。

[直野 敦]

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