ミネラル(無機質)あるいは炭酸ガスを多く含んだ水。鉱泉水ともいう。ヨーロッパでは健康によいとして鉱泉(温泉)の水を飲用する習慣があり,また一般の水は良質なものが少ないため,鉱泉水が高く評価され,瓶詰にして食卓用(eau de table)に利用されている。なかでもフランスのエビアン・レ・バン(エビアン水Évian),ビシー(ビシー水Vichy),ビッテル(ビッテル水Vittel)で採取される鉱泉水は有名である。なお18世紀から人工的にミネラル・ウォーターをつくることも行われ,また炭酸入り飲料をミネラル・ウォーターということもある。一般に水質のよい日本では,従来あまり飲用されなかったが,洋酒の普及に伴って水割り用などとして需要が急増し,さらに河川などの汚染による水道水の質の低下に伴い,現在ではきわめて多くの商品が出回っている。
→飲料水
執筆者:堀 健三
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各種のミネラル(無機質)や炭酸ガスなどを比較的多量に含んだ水。鉱泉水ともいう。元来は良質の地下水や鉱泉の水を浄化して、瓶詰・缶詰にしたものであったが、最近は人工的に塩類などを添加したり、炭酸ガスを吹き込んだものがある。食品衛生法の清涼飲料水の基準が適用される。
水質の悪いヨーロッパなどでは、この種の水が飲用されることが多く、なかでもレストランやホテルでは飲料水としてもっぱらミネラルウォーターを用いる習慣がある。フランスで市販されているエビアン、ビテル、ビシー(炭酸入り)などは著名で、輸出もされている。日本では、富士山、六甲(ろっこう)山など各地の自然水が販売されている。水道の水が、原水の汚染や殺菌剤の多用などでまずくなったこと、洋酒の水割り用に良質水の需要が増えたことを背景に、最近ではミネラルウォーターの使用が増えている。代表的なミネラルウォーターの成分は、いずれもカルシウムがかなり多いが、一般に日本産のものはカルシウム含量が少ない。
[小島貞男]
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