むしかり(読み)ムシカリ(その他表記)Viburnum furcatum Bl.

デジタル大辞泉 「むしかり」の意味・読み・例文・類語

むしかり

レンプクソウ科の落葉小高木。山地に生え、葉は大形の円形で先がとがる。4、5月ごろ、白い小花が集まって咲き、周辺装飾花がある。実は丸く、赤く熟してから黒色に変わる。おおかめのき。

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精選版 日本国語大辞典 「むしかり」の意味・読み・例文・類語

むしかり

  1. 〘 名詞 〙 スイカズラ科の落葉低木。各地の山地に生える。高さ約三メートル。全体に星毛を散生。葉はやや厚く長柄をもち対生。葉身は円形で基部は切れ込み縁に二重の鋸歯(きょし)があり、長さ七~一五センチメートル、幅五~一〇センチメートル。初夏、枝先にごく小さな花が群がってつき、そのまわりに白い大形の装飾花が咲く。果実広卵形で黒く熟す。「虫狩」の字を当てることもある。おおかめのき。〔物品識名(1809)〕

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改訂新版 世界大百科事典 「むしかり」の意味・わかりやすい解説

ムシカリ
Viburnum furcatum Bl.

山地に普通にみられるスイカズラ科の落葉性低木または亜高木。花は美しいが,特に利用されてはいない。枝は先が花序で終わり,翌年は側芽が伸びる仮軸分枝となる。冬芽には発育不完全な1対の葉がつくが,鱗片といえるほどの変態はしていない。葉は対生,長さ10~15cm,円心形でその形のためオオカメノキともいう。裏面にうろこ状の星状毛が密生する。白い花は散房形に集まって,直径6~13cm,春に咲く。花序周辺部の装飾花は花冠が大きく,ふぞろいに切れ込み,昆虫を誘引する標識として役立つ。中央部の両性花は放射相称,花冠は5裂し直径6mm。核果は楕円形,長さ8mm,赤くのちに黒くなる。核は扁平な楕円形で腹側に1本の深い溝がある。サハリン,北海道,本州,四国,九州さらに朝鮮の一部に分布する。
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百科事典マイペディア 「むしかり」の意味・わかりやすい解説

ムシカリ

オオカメノキとも。スイカズラ科の落葉小高木。北海道〜九州,アジア北東部の温帯の山地にはえる。葉は対生し,卵円形でやや厚く,表面にはしわがある。5〜6月,短枝の先に散房花序を出し,多数の白色の花を開く。花序の周囲にはアジサイのような装飾花がある。装飾花は白色で大きく,径2〜3.5cm,5深裂する。果実は広卵形,10〜11月,赤熟,のち黒色となる。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「むしかり」の意味・わかりやすい解説

ムシカリ
むしかり

オオカメノキ

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「むしかり」の意味・わかりやすい解説

ムシカリ(虫刈)
ムシカリ

「オオカメノキ(大亀の木)」のページをご覧ください。

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