山地に普通にみられるスイカズラ科の落葉性低木または亜高木。花は美しいが,特に利用されてはいない。枝は先が花序で終わり,翌年は側芽が伸びる仮軸分枝となる。冬芽には発育不完全な1対の葉がつくが,鱗片といえるほどの変態はしていない。葉は対生,長さ10~15cm,円心形でその形のためオオカメノキともいう。裏面にうろこ状の星状毛が密生する。白い花は散房形に集まって,直径6~13cm,春に咲く。花序周辺部の装飾花は花冠が大きく,ふぞろいに切れ込み,昆虫を誘引する標識として役立つ。中央部の両性花は放射相称,花冠は5裂し直径6mm。核果は楕円形,長さ8mm,赤くのちに黒くなる。核は扁平な楕円形で腹側に1本の深い溝がある。サハリン,北海道,本州,四国,九州さらに朝鮮の一部に分布する。
執筆者:福岡 誠行
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「オオカメノキ(大亀の木)」のページをご覧ください。
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