メシエカタログ(読み)めしえかたろぐ(その他表記)Messier Catalogue

デジタル大辞泉 「メシエカタログ」の意味・読み・例文・類語

メシエ‐カタログ(Messier catalog)

フランスの天文学者メシエが1781年に作った、星雲星団最初目録。103個記載され、その後に7個追加された。その登録番号はメシエ番号として現在も使われ、頭文字のMをつけて表す。メシエ星表せいひょう。→メシエ天体

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「メシエカタログ」の意味・わかりやすい解説

メシエ・カタログ
めしえかたろぐ
Messier Catalogue

フランスの天文学者C・メシエがつくった星雲と星団の目録。メシエは彗星(すいせい)の捜索家として有名で、生涯で21個の彗星を発見している。小型望遠鏡で見る星雲・星団が彗星と紛らわしいため、彗星捜索中にみいだされたものを整理してカタログにした。1771年に発表し、1781年に改訂生前に出版されたカタログには103個が収められたが、その後、助手のP・メシャンPierre François André Méchain(1744―1804)による追加などがあり、最終的には110個になった(位置が不確定なものや二重星の誤認などが数個含まれる)。メシエ・カタログの番号は、いまも星雲・星団を表すのに使用されている。メシエの頭文字をとってMをつけ、おうし座かに星雲M1みずがめ座の球状星団(写真等級6.9等)はM2、りょうけん座の球状星団(写真等級6.9等)はM3、アンドロメダ銀河はM31、オリオン座ガス星雲はM42、散開星団プレヤデスはM45などとよばれている。

[北村正利・岡崎 彰]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「メシエカタログ」の意味・わかりやすい解説

メシエカタログ
Messier catalog

1771年から 1786年にかけて,シャルル・メシエが彗星発見の便宜のため 110個の星団星雲銀河を記載した一覧表。今日も多くの星雲や星団がこの表の番号で M1(かに星雲),M13(ヘルクレス座球状星団),M31(アンドロメダ銀河)などと呼ばれ,NGC星表(NGCカタログ)と並んで親しまれている。

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法則の辞典 「メシエカタログ」の解説

メシエカタログ【Messier catalog】

彗星探索家メシエの作成した星雲・星団のカタログ.彼の生前にはM109までが登録されたが,そのうちいくつか(M40 ,M47,M48,M91,M102)は二重記録だったり実際の彗星だったらしく,現在では疑問とされている.

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