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メスメル メスメルMesmer, Franz (Friedrich) Anton

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

メスメル
Mesmer, Franz (Friedrich) Anton

[生]1734.5.23. ワイル近郊
[没]1815.3.5. メールスブルク
ドイツの医者。メスメリズムの始祖。メスメリズムは,全宇宙を満たしているなんらかの流体が人間の神経系統に働き,収縮と膨張を繰返していると考えた。そして,その作用が体内で妨げられることが病気の原因であり,指で患部に触れるなどしてこの流れを正常化すれば治療効果が生じるとした。この流体は初め電気または磁気 (→動物磁気 ) と考えていたが,のちには自己に伏在する玄妙な力と考えるようになった。彼は 1778年,パリに移ってこのメスメリズムに基づいて治療室を開設。多くの人が治療を求めて集り,ある程度の成功を収めたが,学者からは認められなかった。しかし,のちの心身医学の思想,催眠療法の先駆者としての意義は大きい。また,信仰療法にも対応する側面をもつといえる。著書に"Mesmerismus" (1814) などがある。

メスメル
Messmer, Pierre Auguste Joseph

[生]1916.3.20. バンサンヌ
[没]2007.8.29. パリ
フランスの政治家。パリ大学,国立東洋言語学校卒業。法学博士。 1940年以降シャルル・ドゴールの自由フランス運動に参加。アフリカ,イタリア,フランス,ドイツ戦線で戦い,1945年にはインドシナでベトミンの捕虜となった。 1946年インドシナ問題連絡委員会事務局長,1947~48年インドシナ高等弁務官,1950年海外領土主席行政官,1952~59年フランス領アフリカ各地の知事,高等弁務官を歴任。 1960~69年の歴代内閣の国防大臣を務め,ドゴール戦略構想および対米自立政策の立役者として活躍,1960年の原子爆弾実験から 1968年の水素爆弾実験成功にいたるフランスの核開発の推進者。 1972年海外領土担当国務大臣,1972~74年ジョルジュ・ポンピドー大統領のもとで首相を務めた。 1999年アカデミー・フランセーズ会員に選出された。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

メスメル
めすめる
Friedrich Anton Mesmer
(1734―1815)

オーストリアの医学者。ボーデン湖畔のイズナングの生まれ。ウィーン大学で医学を学び、1766年「惑星の影響について」と題する論文を書いて卒業。その後に唱えた病気と治療に関する学説はこのときの考えに由来する。ウィーンで開業し、惑星からおこるとした動物磁気説を提唱して病気の診療を行ったが、1778年パリへ追放された。しかし「いんちき医者」としてパリからも追われ、各地を転々、最後は生まれ故郷に近いメールスブルクで晩年を送った。彼の治療法メスメリズムは一種の暗示療法と考えられるもので、後世に少なからぬ影響を及ぼした。[大鳥蘭三郎]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について | 情報 凡例

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