モラル(読み)もらる

ナビゲート ビジネス基本用語集の解説

モラル

モラルとは、倫理観や道徳意識のこと。世代や状況によって徐々に変化するマナーよりも普遍的な価値観を含んでいる。法令順守はもちろんのこと、適正な出退勤や会社の資産・備品の適正使用など公私の区別をきちんとつけることや取引における公正さなど、公序良俗に反しない行動全般をさす。 管理がルーズになったり帰属意識が弱まると職場内でモラルの低下が起こるが、逆に短期的で表面的な成果を過度に求めすぎると取引面でのモラルがないがしろにされてしまう傾向が出てくる。 なお、類似語のモラールは従業員の集団的な意欲、士気をさしており、モラルとは区別される。

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大辞林 第三版の解説

モラル【moral】

道徳。倫理。また、人生・社会に対する精神的態度。 「封建的な-」 「新しい-を求める」 「 -がない」

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

モラル
もらる
moral英語
Moralドイツ語
moraleフランス語

道徳のこと。文化史的に固有な意味合いをもつことばなので、しばしば原語のまま用いられる。モラルはもともと習俗、風習を意味するラテン語「モーレス」moresからきているが、それぞれの時代の習俗として成立した社会的規範がただちにモラルであるのではない。そうした規範はある種の強制力をもってわれわれに外から与えられる。これに反して、モラルは良心や内心の命令として、個人の決断によって生み出される。それはいわば、人が自分自身に対して自発的に与える規範なのである。時代の転換期における新旧思想の対立は、なによりまずモラルの問題をめぐっておこってくる。そのようなときには、既成の権威や社会的規範に反抗することによって、新しいモラルが形成される場合もある。とはいえ、モラルは外的規範と無関係に成立する、単なる主観的なものではない。それはつねに、その時代の社会生活全体によって深く制約されている。いわば、社会のうちから生まれた外的要請と個人の内的自発性が一致する地点においてモラルは成立する。[伊藤勝彦]

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精選版 日本国語大辞典の解説

モラル

〘名〙 (morale moral)⸨モーラル・モラール⸩
① 道徳。倫理。行為の正邪とその区別に関する態度、また、広く人の生き方についての考え、精神的態度についてもいう。
※明六雑誌‐一一号(1874)西学一斑・二〈中村正直訳〉「余未だ〈略〉モーラル(倫常之道)、ポリチカル(政事之学)の学術の沿革に及ばず」
② 物語、出来事、体験などの内的な意味。

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世界大百科事典内のモラルの言及

【イギリス文学】より


[特質]
 イギリスの小説,特に〈ノベル〉には,それを生み出した地域社会に共通する精神構造や風俗に依拠している部分が多い。〈モラル〉という言葉を,狭い意味での固定した教訓,道徳律という意味でなく,ある社会の風俗,人間関係を可能にさせる約束ごと,ルールと広く解釈するならば,イギリス小説が絶えず関心を払ってきたのは〈モラル〉であった。イギリス小説が常に時の体制に一方的に順応していたわけではなく,時には時代を先取りし当時の社会通念に反逆したこともある。…

【道徳】より

…ethosという語はとくに第2の意味を,そしてmoresという語は第2および第3の意味を有する。モラルという日本語をも含め,総じて近代語においては,第3の意味に重点がある。 道徳に関する哲学は倫理学(英語ではethics,ドイツ語ではEthik),あるいは道徳学(ドイツ語ではMoral),道徳哲学(英語ではmoral philosophy)と呼ばれる。…

※「モラル」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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