(三好信浩)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報
イギリスの工学者,物理学者。スコットランドのダンディーに牧師の子として生まれる。1871年エジンバラ大学の給費生となり,W.トムソンのもとで大西洋海底電線敷設にあたった。78年招かれて東京大学の機械工学教師となり,79年地震学の研究を始め,地震計を製作したり大学内に地震観測所を設けたりした。83年生地のダンディーのユニバーシティ・カレッジの工学教授となり,90年よりはケンブリッジのキングス・カレッジの機械学・機械工学教授となった。その後海軍教育長官(1903-16),エジンバラ大学副総長(1916-29)を歴任。東京大学在職中から彼の命名になる磁気ヒステリシス現象についての研究を始めていたが,帰国後誘導磁気に関するW.E.ウェーバーの理論を修正し,新しく磁気模型を提示し,磁気分子説を発展させた。
執筆者:藤井 陽一郎
イギリスの児童文学作家。有名な児童文学作家だった母親ギャティMargaret Gatty(1809-73)の編集した《ジュディおばさんの雑誌》その他に寄稿し,《小人のブラウニー》(1870)などのファンタジー,《ジャカネイプス》(1883),《短い一生の物語》(1885)などのリアリズム作品を残した。人生を愛情豊かな目で凝視し,むだなくひきしまった文体で描写して,児童文学の質を高めた。
執筆者:神宮 輝夫
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…地震に関する哲学的考察は古くはギリシア・ローマ時代にさかのぼるが,自然科学としての地震学が芽ばえたのは1880年ころに地震動を正確に記録する地震計が発明されてからである。発明者は日本の明治新政府の御雇教師として来日していたイギリスの物理学者J.A.ユーイングである。その後,適当な周期と倍率をもつ地震計が遠隔の地に起こった大地震による波動を記録することが知られてからは,ドイツや帝政ロシアなどで性能の良い地震計が製作され,世界各地で地震観測が行われるようになった。…
※「ユーイング」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
突発的に発生し、局地的に限られた地域に降る激しい豪雨のこと。長くても1時間程度しか続かず、豪雨の降る範囲は広くても10キロメートル四方くらいと狭い局地的大雨。このため、前線や低気圧、台風などに伴う集中...