リベット(英語表記)rivet

翻訳|rivet

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

リベット
rivet

一端に頭をもった柱状体の金属製締めつけ用部品。重ね合せた板材の穴にこれを差込み,他端をつぶしながら (胴部直径が 25mmより大きいものは機械打ち,小さいものは手打ちによって) 頭をつくって締結する。この締結をリベット継手といい,永久的な結合になる。頭打ちは,常温または赤熱状態でするが,後者ではリベットの熱収縮によって板材を強く締めつけるので気密効果が大きい。頭部の形状によって,丸,皿,丸皿,平,鍋など9種類に分けられる。材料には,低炭素鋼,銅,銅合金アルミニウム合金などがあって,板材と同種のものが使われる。リベット継手溶接よりも信頼性が高いが,溶接技術の進歩と高張力鋼の出現によって,特殊なもの以外は次第に取って代られつつある。

リベット
Rivette, Jacques

[生]1928.3.1. ルーアン
[没]2016.1.29. パリ
フランスの映画監督。フルネーム Jacques Pierre Louis Rivette。ヌーベルバーグの旗手として実験的かつ表現力豊かな手法で知られる。映画監督になる前は映画評論などを執筆していた。1950年にジャン=リュック・ゴダール,フランソア・トリュフォー,エリック・ロメールとともに映画雑誌『ラ・ガゼット・デュ・シネマ』を創刊。第5号で廃刊したのちは 4人とも映画界に影響力をもつ『カイエ・デュ・シネマ』誌に映画批評を書いた。リベットはその後同誌編集長を務めた。4人は同誌執筆者の一人でもあったクロード・シャブロルとともにヌーベルバーグの中心的な映画監督となった。1950年代に『王手飛車取り』Le Coup du berger(1956)など短編映画の制作を開始。1961年の長編デビュー作『パリわれらのもの』Paris nous appartientでは,若い女性が弱小劇団と政治運動の暗さに巻き込まれる経緯を独特の雰囲気で描いた。ドゥニ・ディドロ原作の『修道女』La Religieuse(1966)は,カトリック教会を皮肉ったとして一時上映禁止になったこともあり,商業的に成功した。そのほかの作品に『セリーヌとジュリーは舟でゆく』Céline et Julie vont en bateau(1974),『彼女たちの舞台』La Bande des quatre(1988),『小さな山のまわりで』36 vues du Pic Saint Loup(2009)などがある。

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デジタル大辞泉の解説

リベット(rivet)

重ね合わせた鋼材を締結するのに用いる金属製の機械部品。丸形・平形・皿形などの頭部をもち、軸部を接合する穴に下から差し込んで、余りの軸端をつぶして締結する。締め釘(くぎ)。(びょう)。

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百科事典マイペディアの解説

リベット

金属の丸棒に頭をつけた機械要素。鋼板その他の金属板や形鋼の締結に用いる。重ね合わせた材料の穴にさし込み,先端を打ちつぶして締結する。頭部の形により丸・皿・平リベットなどの種類があり,材質は鋼,銅,黄銅,アルミニウムなど。リベットで締結した部分をリベット継手といい,船,建築物,橋などに広く使われてきたが,近年は溶接の発達によりこれらでの使用は減っている。
→関連項目継手溶接

リベット

フランスの映画監督。ルーアン生れ。《カイエ・デュ・シネマ》誌の編集・執筆,ジャック・ベッケルやジャン・ルノアールの助監督,短編映画制作を経て,《パリはわれらのもの》(1961年)で長編デビュー。その後《狂気の愛》(1968年),上映時間が12時間40分に及ぶ《アウト・ワン》(1970年)などを手がけるが,作品の長尺性や複雑な物語構成によりヌーベル・バーグの中で最も難解な作家といわれた。主な作品に《セリーヌとジュリーは舟で行く》(1974年),《北の橋》(1981年),《地に墜ちた愛》(1984年),《ジャンヌ・ダルク》(1993年)などがある。オノレ・ド・バルザックの小説《知られざる傑作》を原作とし,エマニュエル・ベアール,ミシェル・ピコリが主演した《美しき諍い女(いさかいめ)》(1991年)でカンヌ国際映画祭グランプリを受賞。
→関連項目カリーナ

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世界大百科事典 第2版の解説

リベット【rivet】

鋲ともいう。重ね合わせた金属板などの薄板を接合するのに用いる,頭のついた棒状の金属性(鋼,アルミニウム,銅など)の締結部品。重ねた板にあけた穴に差し込み,頭のない側を押しつぶして板を締結する。リベットで締結して継いだ部分をリベット継手といい,ねじを用いた締結(ねじ継手)との最大の差異は,分解や再組立ができないことである。このことはリベット継手の欠点でもあるが,逆にねじ継手と異なり使用中に緩むおそれがないという利点にもなっている。

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大辞林 第三版の解説

リベット【rivet】

金属板や鋼材などをつなぎ合わせるために打つ鋲びよう。頭部のある金属棒で、接合部に穴を開けて挿し込み、余った端をつぶして固定する。

リベット【Jacques Rivette】

1928~ ) フランスの映画監督。代表作「パリはわれらのもの」「修道女」「大地の愛」など。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

リベット
りべっと
rivet

鋼板、形鋼など金属材料を結合するときに使用される棒状の機械要素。鋲(びょう)ともいう。結合しようとする二枚の鋼板を重ね合わせ、あけてある穴に加熱したリベットを差し込み、頭部を支え、他方を空気ハンマーなどで打ち、変形させて締結する。小さなリベットの場合には常温のままで行う。リベットを使用して結合した部分をリベット継手(つぎて)といい、板材、形材などを半永久的に締結する。リベット継手は接合部の強度も強く、建築物、ボイラー、橋、船、ガスタンク、歩道橋、鉄塔などに広く使用されている。溶接技術の進歩により、リベット継手はしだいに溶接による結合に変わりつつある。[中山秀太郎]

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精選版 日本国語大辞典の解説

リベット

〘名〙 (rivet) 金属板や型材などを締結するのに使う部品。棒状で、頭部と軸部からなり、重ね合わせた材料に穴をあけてさし込み、はみ出た軸部の端をつぶして締結する。軟鋼・軽合金・銅製のものなどがあり、頭部の形によって、丸、平、さらなどに分けられる。鋲(びょう)。〔舶来語便覧(1912)〕
※高架線(1930)〈横光利一〉「巨大な鉄塊の横腹で絞めつけられるリベットが」

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