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ルナール Renard, Jean Claude

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ルナール
Renard, Jean Claude

[生]1922. ツーロン
フランスの詩人。 P.エマニュエルとともに,現代の宗教詩人の代表者。主著『失われた国々への頌歌』 Cantique pour des pays perdus (1947) ,『父よ,ここに人あり』 Père,Voici que l'homme (55) ,『世界の変容』 Métamorphose du monde (51) ,『時の呪文』 Incantation du temps (62) ,『沈黙の光』 La Lumière du Silence (79) 。

ルナール
Renard, Jules

[生]1864.2.22. シャロンシュルマイエンヌ
[没]1910.5.22. パリ
フランスの小説家,劇作家。 1889年『メルキュール・ド・フランス』の創刊に参加,同誌に短編を寄稿,92年最初の長編『寄食者』L'Écornifleurを発表。やがて貧困生活のなかにあって,あらゆる文学的誇張を拒否した簡明直截な筆致による写実的な小説に向い,名作『にんじん』 Poil de carotte (1894) ,『ぶどう畑のぶどう作り』 Le Vigneron dans sa vigne (94) ,ユーモア詩情にあふれる短文形式の『博物誌』 Histoires naturelles (96) を発表,文名を確立した。その後,戯曲『別れも楽し』 Le Plaisir de rompre (97) ,『日々のパン』 Le Pain de ménage (98) などを執筆,『にんじん』の劇化 (1900) は大好評を博した。後期の小説には『フィリップ家の人々』 Les Philippe (07) ,『ラゴット』 Ragotte (08) など。 23年間にわたる『日記』 Journal (4巻,25~27刊) を残した。

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百科事典マイペディアの解説

ルナール

フランスの作家,劇作家。パリの高等学校卒業後,文筆活動を始め,パリと田舎と半々に暮らした。文学的虚飾を排し身近な題材を簡潔な文体で素朴に描くことに努力した。《にんじん》,《博物誌》(1896年)のほか,心理劇《別れも愉(たの)し》などがある。
→関連項目デュビビエ

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世界大百科事典 第2版の解説

ルナール【Jean Renart】

13世紀フランスの作家。生没年不詳。12世紀末にパリの北方ダンマルタンに生まれ,1250年ころサンリスに没する。ゴーティエ・ダラス,クレティアン・ド・トロアと並ぶ才筆の作家で,1222年から34年までボーベの司教であったミロン・ド・ナントゥイユの庇護を受けた。1200年ころ書かれエノー伯ボードゥアン4世に捧げた《鳶物語》《水鏡の歌》《薔薇の物語Roman de la rose》等,恋愛の微妙な心理を鋭い現実描写を背景にとらえた韻文(八音節)小説を残した。

ルナール【Jules Renard】

1864‐1910
フランスの作家。ノルマンディーの小さな村で生まれたが,ブルゴーニュのモルバン地方で育ち,パリに出て教職を目ざしてエコール・ノルマル・シュペリウールの受験勉験をするが,まもなく文学に志す。1889年《メルキュール・ド・フランス》誌の創刊に加わり,あらゆる文学的粉飾や感情的誇張をしりぞけた厳密な写実主義の文体で小説を書き,詩を作った。自ら〈イメージの狩人〉と称したルナールは,動物の世界を真正面から見すえた《博物誌Histoires naturelles》(1894)で,簡明な文の羅列による独創的な詩の文体を作った。

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大辞林 第三版の解説

ルナール【Jules Renard】

1864~1910) フランスの小説家・劇作家。簡潔な文体と正確かつユーモラスな観察眼を特色とする。スケッチ風の「葡萄畑の葡萄作り」「博物誌」、小説「にんじん」、また「日記」が名高い。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ルナール
るなーる
Jules Renard
(1864―1910)

フランスの小説家、劇作家。2月22日、中仏シャロンに生まれ、父の郷里シトリーで育てられる。少年期に母に愛されない暗い日々を送る。このころの思い出は、のちに名作『にんじん』(1894)の大きな素材となる。パリに出て象徴派の詩人たちとつきあい、『メルキュール・ド・フランス』誌の創刊に参加した。小説『ねなしかずら』(1892)によって、特異な詩眼をもった作家として認められ、『にんじん』以後、『葡萄(ぶどう)畑の葡萄作り』(1894)、『博物誌』(1896)などの名作を次々と書く。とくに『博物誌』において、「イマージュの猟人」と自ら名のった幻視者ルナールの力量が存分に発揮された。1897年以後、劇作を始めたが、ここでも非凡な腕をみせた。作品に『別れも愉(たの)し』(1897)、『日々のパン』(1898)、『ベルネ氏』(1903)があるが、1900年には小説と同じ題材による戯曲『にんじん』を発表し、大成功を収めた。また、死後に全集とともに公にされた『日記』(1927)は、優れた日記文学として評価された。これは没年に至る24年間にわたって書かれたもので、つねに文体の練習に励み、人間の真実の姿を観察し続けた作家の生活が、赤裸々に描き出されている。07年、ユイスマンスの後を受けてアカデミー・ゴンクールの会員となった。10年5月22日没。[窪田般彌]
『岸田国士訳『ルナール日記』全7冊(新潮文庫) ▽岸田国士訳『ぶどう畑のぶどう作り』(岩波文庫) ▽岸田国士訳『別れも愉し』(岩波文庫)』

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世界大百科事典内のルナールの言及

【狐物語】より

…1175年ごろから13世紀中ごろにかけてフランスに発生した,狐ルナールと狼イザングランの抗争を主軸に据えた動物叙事詩群の総称。各挿話は独立の筋を持ち,枝篇と呼ばれ,28枝篇が現存。…

【指輪∥指環】より

…アーサー王伝説では,騎士ガレスは傷を受けても流血しない指輪をライオネス姫から贈られ,騎士オージアは妖精モーガン・ル・フェイから若さと健康を保証する指輪をもらう。伝説の狐ルナールも万病治癒,はめると姿が見えなくなるなどの超能力を発揮する指輪をひそかにもっている。バスク地方の伝説やグリム童話には,おしゃべり指輪の話がある。…

※「ルナール」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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