ローレ(その他表記)Rore, Cipriano de

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ローレ」の意味・わかりやすい解説

ローレ
Rore, Cipriano de

[生]1516. メヘレン
[没]1565.9/1565.10. パルマ
フランドル作曲家。1542~46年ベネチアサン・マルコ大聖堂歌手を務め,アドリアン・ウィラールトに作曲を学んだ。フェララ,パルマなどの宮廷楽長を歴任,1563年サン・マルコ大聖堂の楽長となったが,1564年パルマに戻った。卓越した対位法技法と進歩的な和声感覚でマドリガルをはじめ各方面に名作を残し,16世紀後半の音楽家の間で模範と仰がれた。作品はマドリガル 125,モテト 65をはじめミサ曲受難曲など。

ローレ
Lorre, Peter

[生]1904.6.26. ロージャヘジ
[没]1964.3.23. カリフォルニア,ハリウッド
ハンガリー生まれの映画俳優本名 László Loewenstein。初めドイツで,のちにアメリカ活躍。『M』 (1931) ,『マルタの鷹』 (1941) などの異常性格人物を得意とした。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ローレ」の意味・わかりやすい解説

ローレ
ろーれ
Cipriano de Rore
(1515/1516―1565)

フランドルの作曲家。1540年代にイタリアに出、ベネチアでウィラールトに学んだあと、47年から59年までフェッラーラのエステ家の宮廷楽長を務めた。61年から63年まではパルマの宮廷楽長を務めたが、63年に師ウィラールトの後任としてベネチアのサン・マルコ大聖堂楽長に就任した。しかし翌年辞任し、以後はパルマの宮廷に仕えた。ローレは、中期マドリガーレ大家として知られ、多数のマドリガーレを書いているが、ミサ曲やモテトゥスの分野にも少なからぬ作品が残されている。

[今谷和徳]

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