三条河原(読み)サンジョウガワラ

デジタル大辞泉 「三条河原」の意味・読み・例文・類語

さんじょう‐がわら〔サンデウがはら〕【三条河原】

京都市を流れる鴨川の、三条通りと交差する付近河原中世近世刑場となった。

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精選版 日本国語大辞典 「三条河原」の意味・読み・例文・類語

さんじょう‐がわらサンデウがはら【三条河原】

  1. ( 「さんじょうかわら」とも ) 京都市を流れる鴨川の三条通付近の河原。ここで、豊臣秀次子女妻妾らが処刑された。
    1. [初出の実例]「足軽二三百人法勝寺の北ざまより、三条河原祇園の辺までするりと遣して」(出典:源平盛衰記(14C前)一四)

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日本歴史地名大系 「三条河原」の解説

三条河原
さんじようがわら

かも川、三条さんじよう大橋付近の河原をいう。

「扶桑略記」延喜九年(九〇九)六月一二日条に「霖雨累日、諸司及京中築垣皆顛倒」、同一九日条に「諸卿実検鴨河破損、厨家於三条末」とあり、鴨川原の洛中側には築垣がなされていたことがわかる。その築垣の位置は、現在の鴨川の西石垣よりもそうとう西にあたると思われる。

中世、この河原は他の河原と同様に度々戦場や戦陣となった。「吾妻鏡」承久三年(一二二一)六月一四日条に「親広、秀康、盛綱、胤義、(略)宿于三条河原」とある。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「三条河原」の意味・わかりやすい解説

三条河原
さんじょうがわら

京都市街を流れる鴨(かも)川の三条大橋付近の河原。三条大橋は長さ74メートル、幅15.5メートル、擬宝珠高欄(ぎぼしこうらん)付きのコンクリート橋で、擬宝珠に1590年(天正18)豊臣(とよとみ)秀吉が架けさせたときの旧態をとどめている。中世には河原は戦場や刑場となり、1595年(文禄4)豊臣秀次(ひでつぐ)の自害後、秀吉が秀次の妻子侍女をこの河原で処刑したことは有名。

織田武雄


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