冠着山(読み)カムリキヤマ

デジタル大辞泉 「冠着山」の意味・読み・例文・類語

かむりき‐やま【冠着山】

長野県中北部千曲ちくま市と東筑摩郡の境界にある山。標高1252メートル。田毎たごとの月名所姨捨おばすて伝説がある。

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精選版 日本国語大辞典 「冠着山」の意味・読み・例文・類語

かむりき‐やま【冠着山】

  1. 長野県中北部、千曲市にある山。階段状に水田が発達し、田毎(たごと)の月の名所。姨捨山伝説がある。標高一二五二メートル。姨捨山。親捨山。更級(さらしな)山。

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日本歴史地名大系 「冠着山」の解説

冠着山
かむりきやま

姨捨おばすて山、姨母棄おばすて山、かんむり山、更級さらしな山ともいう。現東筑摩ひがしちくま坂井さかい村と更級さらしな上山田かみやまだ町・埴科はにしな戸倉とぐら町の境にあり、標高は一二五二メートル、甲状の溶岩の円頂丘で頂上部は複輝石安山岩であるが、下部は第三紀の水成岩である。この独立峰は遠く善光寺平(川中島平)水内みのち高井の平地部からもみられ、古代からの信仰の山であった。

名称の起源は、「今昔物語集」の「信濃国姨母捨山語」の末尾に、「然テ其ノ山ヲバ其ヨリナム姨母棄山ト云ケル。

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改訂新版 世界大百科事典 「冠着山」の意味・わかりやすい解説

冠着山 (かむりきやま)

長野県の北部にある山。姥捨(うばすて)/(おばすて)山とも呼ばれる姥捨伝説の地。標高1252m。千曲市と東筑摩郡筑北村の境界をなす。安山岩からなる険しい山で,北麓斜面は階段状の水田が展開し,〈田毎(たごと)の月〉として観月の名所となり,《古今集》などの和歌で知られる。長野県を東北信と中南信に分ける自然的・人文的境界線に当たり,ここを境にして気候景観が大きく変化する。JR篠ノ井線はこの山を2656mのトンネルで越えている。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「冠着山」の意味・わかりやすい解説

冠着山
かむりきやま

長野県北部,長野盆地南端にある山。標高 1252m。千曲市筑北村の境にある。山容は険しく,森林に覆われる。『大和物語』『今昔物語集』などの姥捨伝説の場所といわれており,姨捨山とも呼ばれてきた。『古今和歌集』『拾遺和歌集』では月の名所とうたわれている。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「冠着山」の意味・わかりやすい解説

冠着山
かむりきやま

姨捨山

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