下国(読み)ゲコク

デジタル大辞泉 「下国」の意味・読み・例文・類語

げ‐こく【下国】

[名](スル)
律令制で、国を大・上・中・下の四等級に分けたうち最下級の国。和泉いずみ伊賀志摩伊豆飛騨隠岐おき淡路壱岐いき対馬つしまの9か国。
昔、都から国元へくだること。国司任国へ赴くこと。

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精選版 日本国語大辞典 「下国」の意味・読み・例文・類語

げ‐こく【下国】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 律令制で、国の等級を決めたものの一つ。大、上、中、下の四段階の最下級の国。「延喜式」民部上によれば、和泉・伊賀・志摩・伊豆・飛騨・隠岐・淡路・壱岐対馬の九国。
    1. [初出の実例]「下国。守一人。目一人。史生三人」(出典:令義解(718)職員)
    2. 「僅かに下国(ゲこく)受領をこそ拝任せしに」(出典源平盛衰記(14C前)三)
  3. ( ━する ) 都から国元へおもむくこと。国司が任国へおもむくこと。
    1. [初出の実例]「豊後四郎左衛門尉 下国」(出典:吾妻鏡‐建長五年(1253)七月一七日)

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山川 日本史小辞典 改訂新版 「下国」の解説

下国
げこく

律令制で国司の定員数などのために設けられた国の大・上・中・下の4等級のうちの最下級のもの。職員令規定では守(かみ)1人・目(さかん)1人・史生(ししょう)3人がおかれた。「延喜式」では7カ国と壱岐島対馬島が指定されている。

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普及版 字通 「下国」の読み・字形・画数・意味

【下国】かこく

諸侯国。

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