下拵え(読み)シタゴシラエ

デジタル大辞泉 「下拵え」の意味・読み・例文・類語

した‐ごしらえ〔‐ごしらへ〕【下×拵え】

[名](スル)
あらかじめ準備をしておくこと。下準備。「研究論文下拵えをする」
料理の前にだいたいに作っておくこと。「お節料理の材料下拵えする」
[類語]下準備用意支度したく準備備え設け手配手配り手回し手筈てはず手当て段取りぜん立て道具立て態勢整備備える

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精選版 日本国語大辞典 「下拵え」の意味・読み・例文・類語

した‐ごしらえ‥ごしらへ【下拵】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 前もって準備しておくこと。したぐみ。下準備。下作り。
    1. [初出の実例]「近年中風の下拵(シタゴシラヘ)にや、両足(そく)ふらふらとして、からくり人形歩行(あるく)やうなれば」(出典談義本・教訓雑長持(1752)一)
    2. 「舞台の准備(シタゴシラへ)ととのはざるにや」(出典:内地雑居未来之夢(1886)〈坪内逍遙緒言)
  3. 本格的に作る前にあらかじめ材料に手を加えておくこと。
    1. [初出の実例]「夕食の下拵え(シタゴシラエ)だけしておいて」(出典:台に載る(1965)〈河野多恵子〉)

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世界大百科事典(旧版)内の下拵えの言及

【舞台衣裳(舞台衣装)】より

…そして日本の伝統芸能や古代ギリシア劇以来,現在まで用いられている〈仮面〉がある。また,〈かつら(鬘),ひげ〉(これはかつら屋が担当する)や,帽子,笠,冠等また頭巾(ずきん)や鉢巻などの〈冠物(かぶりもの)〉,靴,草履,スリッパ等の〈履物(はきもの)〉,また〈装飾品(アクセサリー)〉があり,さらには眼鏡,刀剣,傘,扇子等の〈持(もち)道具〉,日本また西洋の〈甲冑(かつちゆう)〉,裸体の肥満型や動物などの〈縫いぐるみ〉,襦袢(じゆばん),褌(ふんどし),腰巻,ペチコート等で観客に見せる場合の〈下着〉,体格の欠点を補い,また肥満体や老人に扮するなど特殊な体型を形作るための〈着肉(きにく)〉,片手片脚が切断された体型を作るための仕掛や宙吊り用の装置などの〈下拵(したごしら)え〉,頭巾,手拭(てふき),ゲートル,足袋,前掛等の〈小裂(こぎれ)〉といったものがある。これでまず,衣裳のさししめすものの範囲がかなり明確になったと思う。…

※「下拵え」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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