デジタル大辞泉
「備える」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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そな・えるそなへる【備・具・供】
- 〘 他動詞 ア行下一(ハ下一) 〙
[ 文語形 ]そな・ふ 〘 他動詞 ハ行下二段活用 〙 - ① 物・状態・条件などをそろえととのえる。それらを具備させる。用意する。
- [初出の実例]「私(ひそか)に兵(つはもの)を備布(そなフ)と聞こしめして」(出典:続日本紀‐天平宝字元年(757)七月二日・宣命)
- 「ありつる魚(いを)は、魚とみつれど、百味をそなへたる飲食になりぬ」(出典:宇津保物語(970‐999頃)俊蔭)
- ② 身につける。自分のものとする。
- [初出の実例]「旦主為性(ひととなり)仏心を具(ソナ)へて深く世網を厭む」(出典:東大寺諷誦文平安初期点(830頃))
- ③ ( 「…にそなえる」の形で ) その地位につける。すえる。
- [初出の実例]「今は疑ふ所無く程嬰に心を許し、一の大臣にそなへ給ふこそ御運の極とぞ覚えける」(出典:寛永版曾我物語(南北朝頃)一)
- ④ ( 供 ) 神仏や貴人に、物を調えてさしあげる。
- [初出の実例]「何(いか)にしてか如法の大御供養を備(ソナヘ)儲けて」(出典:東大寺諷誦文平安初期点(830頃))
- ⑤ ( 「…にそなえる」の形で、相手の動作をさして ) その用にたてる。供する。
- [初出の実例]「狆の子一疋を携へて御覧に供へる」(出典:浮雲(1887‐89)〈二葉亭四迷〉一)
備えるの補助注記
室町時代頃からヤ行にも活用した。→そなゆ(備)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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