世話女房(読み)セワニョウボウ

デジタル大辞泉 「世話女房」の意味・読み・例文・類語

せわ‐にょうぼう〔‐ニヨウバウ〕【世話女房】

こまめに夫の面倒をみて、家庭内をうまく切りまわす妻。また、家事に苦労して所帯じみた妻。
歌舞伎で、世話場に登場する女房。また、その役。
[類語]細君家内女房かみさんワイフかかあ山の神さいベターハーフ押し掛け女房姉さん女房恋女房思い妻糟糠の妻愛妻良妻賢妻悪妻

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「世話女房」の意味・読み・例文・類語

せわ‐にょうぼう‥ニョウバウ【世話女房】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 歌舞伎の役柄の一つ。世話場に登場する町人百姓の、質素な、あるいは粗末な身なりをした女房。
    1. [初出の実例]「向うよりおまさ、世話女房(セワニョウボウ)の拵(こしら)へにて」(出典:歌舞伎・四天王楓江戸粧(1804)二番目)
  3. 家庭内のことを手ぎわよくきりまわし、夫の身辺のめんどうをよくみる妻。または、家事に苦労し、所帯じみてしまった妻。
    1. [初出の実例]「源五兵衛様の傍(そば)で世話女房(セワニョウボウ)するのがお前様の楽み」(出典:歌舞伎・五大力恋緘(1793)二幕)

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