(読み)カカア

デジタル大辞泉 「嚊」の意味・読み・例文・類語

かかあ【×嚊/×嬶】

《「かか」の音変化》自分の妻または他人の妻を親しんでいう語。またぞんざいに呼ぶ語。
[補説]「嬶」は国字
[類語]家内つま女房細君かみさんワイフ山の神さいベターハーフ押し掛け女房姉さん女房世話女房恋女房思い妻糟糠の妻愛妻良妻賢妻悪妻

かか【×嚊/×嬶/母】

(嚊・嬶)庶民階層で、妻をいう語。かかあ。
「無うなれば―が貰いに行く」〈露伴・椀久物語〉
(母)母親を親しんで呼ぶ語。母親が、子供に向かって自分のことを言う場合にも用いる。おかあさん。おっかさん。
「おんま(=娘ノ名)さらばよ。―は旦那さまへ行きて、正月に来てあふぞよ」〈浮・胸算用・三〉
[補説]「嬶」は国字。

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精選版 日本国語大辞典 「嚊」の意味・読み・例文・類語

かかあ【嚊・嬶】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「かか」の変化した語 ) 親しみ、謙遜、ののしりなどの気持で妻をいう語。他人に対して自分の妻をいったり、他家主婦をさしたりする。おっかあ。かあちゃん。
    1. [初出の実例]「女房(カカア)も女房だ。只夜食ができたといふてよこせばよいに」(出典咄本・聞上手二篇(1773)綿くづ)

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普及版 字通 「嚊」の読み・字形・画数・意味


17画

[字音] ヒ・キ
[字訓] あえぐ

[字形] 形声
声符は(鼻)(び)。〔玉〕に「喘息の聲なり」とあり、あえぐこえ。吸嚊は気の流れ、開くことをいう。(き)と通用する。わが国では「かかあ」とよむ。

[訓義]
1. あえぐ、あえぐ声、あえぐ呼吸づかい。
2. 吸嚊は気の流れひらくこと。
3. (き)と通じ、呼吸する。
4. かぐ。
5. わが国で、かかあ、つま

[古辞書の訓]
〔新字鏡〕嚊 惠奈須(ゑなきす) 〔立〕嚊 ハク 〔字鏡集〕嚊 ハク・クヒヘ・スクフヘ・イキツク

[下接語]
吸嚊

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