中村 蘭台(2代目)
ナカムラ ランタイ
昭和期の篆刻家
- 生年
- 明治25(1892)年10月11日
- 没年
- 昭和44(1969)年7月4日
- 出生地
- 東京
- 本名
- 中村 秋作(ナカムラ シュウサク)
- 別名
- 別号=石廬,石田,字=子実
- 学歴〔年〕
- 独協学園中等部卒
- 主な受賞名〔年〕
- 日本芸術院賞〔昭和36年〕「和光同塵」,勲四等旭日小綬章
- 経歴
- 父に学びその没後2代目を継いだ。樫、梅、梨などを用いた木印が得意で、文字の装飾化に特色がある。昭和2年から川合玉堂の、21年から横山大観の落款印を手がける。26年初個展。31年皇后陛下の維印を制作。日展審査員、同評議員、毎日書道展名誉会員。代表作に「和光同塵」、老子語印五十顆など。作品集「蘭台印集」がある。
中村 蘭台(1代目)
ナカムラ ランタイ
明治・大正期の篆刻家
- 生年
- 安政3年(1856年)
- 没年
- 大正4(1915)年11月18日
- 出生地
- 陸奥国若松(福島県会津若松市)
- 本名
- 中村 稲吉(ナカムラ イネキチ)
- 別名
- 別号=蘇香,香草居主人
- 経歴
- はじめ高田緑雲に師事して篆刻を学んだが、のち清の徐三庚の書や印に影響を受けて自らの刻風を一新、さらに諸家の風を取り入れるなどの工夫を加えて独自の篆刻を制作した。特に木印を得意とし、文字意匠を配した木額や衝立なども製作して木製工芸品の新生面新生面を切り開いた。印譜に「蘭台印譜」などがある。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報
中村蘭台
なかむららんたい
(1856―1915)
明治・大正の篆刻(てんこく)家。東京の人。名は蘇香(そこう)、通称稲吉または藤吉。蘭台のほかに香艸居(こうそうきょ)の別号がある。高田緑雲に就き、初め中国近世篆刻の祖といわれる文三橋(ぶんさんきょう)、何雪漁(かせつりょう)の法を学んだが、のち徐三庚(じょさんこう)の繊細流麗な作風に傾倒、さらに秦漢(しんかん)の古銅印や浙派(せっぱ)、および鄧完白(とうかんぱく)、趙之謙(ちょうしけん)らの刀法をも取り入れ、独自の刻風を打ち出した。ことに鈕(ちゅう)(印章のつまみ)も自刻した木印に新境地を開き、また木額や盆など工芸的作品も好んで制作した。同志とともに丁未印社(ていびいんしゃ)を創設。印譜に『酔漢堂印存』、『蘭台印集』(正・続・三集)がある。没後、二男の秋作(1892―1969)が2世蘭台を継いだ。
[松原 茂]
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中村蘭台(初代)
没年:大正4.11.18(1915)
生年:安政3(1856)
明治の篆刻家。中村氏を名乗るが本姓は不詳。名は稲吉。蘭台,蘇香,香草居主人などと号す。会津若松(福島県)の人という。はじめ篆刻を高田緑雲に学んだが,のちに清の徐三庚の書と印に傾倒して刻風が一変,さらに諸家の風を取り入れて独自の風格を作った。特に木印を好み,その独特の刀法には冴えがある。木印の頂や側面に種々の意匠を刻したり,木額,衝立,香筒,盆など木を素材とする工芸品に文字意匠を配するなど,新しい作品分野を開いた。印譜に『蘭台印集』正・続・三集などがある。
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報
中村蘭台(2代) なかむら-らんたい
1892-1969 昭和時代の篆刻(てんこく)家。
明治25年10月11日生まれ。初代中村蘭台の子。父にまなび,父の死後は独学で篆刻の近代様式をつくった。木印を得意とし,横山大観(たいかん),川合玉堂(ぎょくどう)などの落款(らっかん)を作製した。昭和36年「和光同塵(どうじん)」で篆刻家としてはじめて芸術院賞。昭和44年7月4日死去。76歳。東京出身。独協中学卒。本名は秋作。別号に石田,石廬。落款は蘭台秋。作品集に「蘭台印集」。
中村蘭台(初代) なかむら-らんたい
1856-1915 明治-大正時代の篆刻(てんこく)家。
安政3年生まれ。江戸,一説に会津(あいづ)若松(福島県)の人。高田緑雲にまなび,のち徐三庚(じょ-さんこう)の作風に傾倒し,中国の古印の技法をとりいれた。とくに印章の鈕(ちゅう)(つまみ)の彫りにすぐれた。大正4年11月18日死去。60歳。名は稲吉。別号に蘇香,香艸居(こうそうきょ)。印譜に「酔漢堂印存」「蘭台印集」。
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中村 蘭台(2代目) (なかむら らんたい)
生年月日:1892年10月11日
昭和時代の篆刻家
1969年没
出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報