丸森(読み)まるもり

改訂新版 世界大百科事典 「丸森」の意味・わかりやすい解説

丸森[町] (まるもり)

宮城県最南端,阿武隈川南岸に位置する伊具郡の町。人口1万5501(2010)。角田盆地の南西端にあたり,町域の大半阿武隈高地山間にある。7世紀ごろ築かれた台町古墳群は,前方後円墳1基と200余の円墳からなる。戦国期には伊達・相馬両氏が争ったが,天正年間(1573-92)に伊達氏の領地となる。中心集落丸森は近世,阿武隈川舟運の要地として栄えたが,大正期に東北本線からはずれたことや河床の上昇によって衰えた。酪農は県内一の生産額をあげ,ころ柿の特産もある。1960年代以降,人口流出が続いているが,88年第三セクター阿武隈急行が全線開業し,沿線の宅地化が進められている。阿武隈川の峡谷では舟下りが行われる。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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