仏ヶ浦(読み)ホトケガウラ

デジタル大辞泉 「仏ヶ浦」の意味・読み・例文・類語

ほとけ‐が‐うら【仏ヶ浦】

青森県下北半島の西部にある海岸。白緑色の凝灰岩が2キロメートルにわたって連なり、風浪浸食作用仏像などに似た岩石ができたことからこの名がついた。

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日本歴史地名大系 「仏ヶ浦」の解説

仏ヶ浦
ほとけがうら

[現在地名]佐井村長後

福浦ふくうら牛滝うしたきの中間に位置し、津軽海峡に面する。南北約一・五キロに及ぶ浸食海岸で、一ッ仏・十三仏・蓮華岩・天竜岩・如来岩・香炉岩・燭台岩・五百羅漢などの奇岩が屹立する。一名仏宇多ほとけうた。国の名勝天然記念物に指定され、下北半島国定公園に属する。また沖合は仏ヶ浦海中公園に指定されている。

正保四年(一六四七)の南部領内総絵図に「仏ノウタ」とみえ、寛政年間(一七八九―一八〇一)の「邦内郷村志」には「仏浦」とある。菅江真澄は「奥の浦うら」に「ほとけがうだといふ磯辺の石どもは、たかうな(筍)のならび生たるがごとく、工などのけづり出せるやうに、これらの岩の、げにや仏に似たりけん。

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改訂新版 世界大百科事典 「仏ヶ浦」の意味・わかりやすい解説

仏ヶ浦 (ほとけがうら)

青森県下北半島西海岸,佐井村の福浦と牛滝の間約3kmの岩石海岸。仏宇多(ほとけうた)ともいう。緑色凝灰岩からなる海崖浸食をうけて,大小さまざまな奇岩怪石をつくっている。その形が仏に似ており,岩には五百羅漢,観音岩,如来の首などの名前がつけられている。下北半島国定公園に属し,国の名勝・天然記念物。探勝は佐井港からの船によっているが,道路も開通した。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「仏ヶ浦」の意味・わかりやすい解説

仏ヶ浦
ほとけがうら

青森県下北(しもきた)半島西海岸、佐井村の福浦と牛滝(うしたき)間約3キロメートルにわたる岩石海岸。仏宇多(ほとけうた)ともいい、国指定名勝・天然記念物。緑色凝灰岩の海崖(かいがい)が侵食を受け、大小さまざまの奇岩・怪石が屹立(きつりつ)する。五百羅漢(らかん)、観音岩、十三仏、如来(にょらい)の首、一ツ仏、天蓋(てんがい)岩など仏教的な名前がつけられている。大町桂月(けいげつ)の「神のわざ鬼の手造り仏浦人の世ならぬ所なりけり」の歌碑が天竜岩の近くに立つ。元来、恐山(おそれざん)とは一体をなし、恐山に参詣(さんけい)したのち仏ヶ浦を巡拝したといわれる。探勝は佐井港からの遊覧船があり、海岸沿いには国道338号が通じる。下北半島国定公園域で、海域公園もある。

横山 弘]


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「仏ヶ浦」の意味・わかりやすい解説

仏ヶ浦
ほとけがうら

青森県北東部,下北半島西海岸にある隆起海食台と緑色凝灰岩の海食崖の奇石が独特の景観を呈する景勝地。 1941年名勝および天然記念物の指定を受ける。福浦から牛滝までの 3kmに及ぶ海岸で,佐井村に属する。海岸は海食作用によってできた凝灰岩の高さ 200~300mの断崖である。崖下には浸食から取残された岩石があり,仏像に似ているため,古くは仏宇陀 (ほとけがうだ) とも呼ばれ,仏宇多 (ほとけうた) とも呼ぶ。下北半島国定公園に属する。

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事典 日本の地域遺産 「仏ヶ浦」の解説

仏ヶ浦

(青森県下北郡佐井村)
美しき日本―いちどは訪れたい日本の観光遺産」指定の地域遺産。

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事典・日本の観光資源 「仏ヶ浦」の解説

仏ヶ浦

(青森県下北郡佐井村)
あおもり魅力百選」指定の観光名所。

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