代替療法(読み)だいたいりょうほう

百科事典マイペディアの解説

代替療法【だいたいりょうほう】

近代的な西洋医学以外の方法による治療法の総称。米国ではalternative medicine,ヨーロッパではcomplementary medicine(補完療法)などと呼ばれている。具体的には東洋医学(漢方薬はり(きゅう),指圧気功など),アロマセラピー温泉療法などが含まれる。 日本では,かつてブームを起こした紅茶キノコや,癌(がん)患者の山登りなどの〈生きがい療法〉のほか,一般の病院でも西洋医学に漢方薬を併用している。海外でも,ドイツでは医師は薬草(薬用植物)など植物性薬品の処方もできなければならず,英国の病院でもアロマセラピーを不眠症の患者などに行って効果を上げている。 また,米国でも1992年からアメリカ国立衛生研究所(NIH)が代替医療事務局を発足させ,年間4000万ドルの予算をつけて代替医療に取り組んでいる。医学誌《ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン》誌が1993年に発表した調査によると,米国人の3人に1人はなんらかの代替療法を利用しており,テレビや新聞でも気功や漢方を取り上げるなど関心が高い。 こうした背景には,西洋医学による薬物治療につきものの副作用が少ないことがあげられる。たとえば,欧米では更年期障害にホルモン補充療法がよく行われているが,女性ホルモンのエストロゲン剤は子宮癌のリスクが高くなると報告されている。その点,体操などの運動療法は副作用の心配もないため,更年期障害の治療法として人気がある。 ただし,代替療法にも注意が必要である。1994年〜1995年には漢方薬の小柴胡湯(しょうさいことう)の副作用が88例報告され,うち10例が死亡した。このほか,栄養補助食品によって治療薬の吸収が阻害される場合もあるため,代替療法は自分一人で始めずに主治医に相談することが大切である。 なお,代替療法は臨床試験などによる科学的な裏付けがないことが多く,世界的にみると保険診療で認められるケースは少ない。日本は漢方や鍼灸の一部に健康保険を認める数少ない国のひとつである。
→関連項目癌予防薬ホリスティック医療

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精選版 日本国語大辞典の解説

だいたい‐りょうほう ‥レウハフ【代替療法】

〘名〙 現代西洋医学の理論に基づいた医学以外の医療の総称。漢方、鍼灸(しんきゅう)、気功、ハーブ、アロマテラピー、ヨガ、指圧、マッサージ、さまざまな栄養療法などがある。

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