上代・中古は、「あなづる」が優勢で、それが古形であると言われる。中世になり、次第に「あなどる」の用例が増加する。室町末の抄物類や「甲陽軍鑑」などでは併用されているが、「天草本平家物語」や「天草本伊曾保物語」などのキリシタン資料には「あなどる」だけが見え、「あなづる」はこの頃を境に衰えていったと考えられる。ただし、「日葡辞書」には両形見えるが「あなどる」の方がまさる旨の記述がある。
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