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元典章 げんてんしょうyang dian zhang

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

元典章
げんてんしょう
yang dian zhang

中国,元の法令集。正式の名を大元聖政国朝典章という。本集 60巻と新集不分巻から成る。元代には官撰の総合的な法律書はついに編纂されなかったが,必要上現行法制の整理保存は各衙門ごとに行われ,成宗大徳年間 (1297~1307) すでに本書の先駆をなす『大徳典章』が現れ,その一部が永楽大典中に引用され現存している。

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世界大百科事典 第2版の解説

げんてんしょう【元典章 Yuán diǎn zhāng】

中国,元代の法律書。本集60巻,新集不分巻よりなる。正式の名は《大元聖政国朝典章》。先例として蓄積された南中国の官庁文書をもととして成立した。1260年(中統1)から1321年(至治1)の法令や判例を,吏・戸・礼・兵・刑・工の六部(りくぶ)の分類を基本として配列した。この体裁と内容は明律の成立にも影響を与えた。当時の俗語の混じった口語体のうえに特異なモンゴル語を直訳した文体で書かれた部分もあり,読解に困難がともなうが,官撰の《通制条格》とともに元代法制史の重要史料である。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

元典章
げんてんしょう

中国、元代の法典。正式には『大元聖政国朝典章』という。元初から1320年代にかけて数十年にわたって発せられた2400点に近い公文書を収める。それらは、一般的、概括的規定を指示した法令と、個別的、具体的問題の処置を指示した判例とがあるが、内容により吏、戸、礼、兵、刑、工に分類し配列されている。使われている文体は、吏牘(りとく)体とよばれる一般の文語と異なるものと、モンゴル語を俗語で直訳したものとである。本書は、江西地方の民間の出版社が官庁から文書を入手し、1321年、22年に刊行したものと推定されるが、奉使宣撫(ほうしせんぶ)という中央から臨時に派遣された一種の監察官がそれに一役を買っていた。[海老澤哲雄]

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世界大百科事典内の元典章の言及

【中国法】より

…しかるに元代は胥吏が政治上,儒家と対等に用いられていたので,彼らにとって法律の理論や体系は無用であり,裁判には先例となる判決,すなわち断例の堆積があれば十分と考えた。結局元一代には不滅の法典は出現せず,官衙に保存された断例集が民間人の手によって出版されて用いられたが,《大元聖政国朝典章》,略して《元典章》がそれである。《元典章》は当時の俗語のほかに,裁決に当たる天子宰相の対話にモンゴル語の文脈が含まれてはなはだ読みにくいが,生の法制資料として貴重視される。…

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