先覚(読み)せんかく

精選版 日本国語大辞典 「先覚」の意味・読み・例文・類語

せん‐かく【先覚】

〘名〙
① 人よりさきに道理をさとること。また、その人。先知。⇔後覚
※東海一漚別集(1375頃)空華集序「吾先覚為淵才雅思文中王」 〔論語‐憲問〕
学問上の先輩先学先進先達(せんだつ)
※性霊集‐一〇(1079)綜芸種智院式「然猶、事漏先覚、終未其美
翁問答(1650)下「たとひ書物をよまずとも儒門の先覚(センカク)にしたがひ、本心の端的を明弁して」
③ 先行する事例や知恵先例故知
黄表紙莫切自根金生木(1785)下「もはやわが運もこれまでなりと観念して、わが家へたち帰り、ちと古けれど、金々先生の先覚(センカク)のとふり、蔵の金銀をのこらずとり出し、海中へすてさせける」

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デジタル大辞泉 「先覚」の意味・読み・例文・類語

せん‐かく【先覚】

人より先に物事の道理を悟ること。また、その人。
学問や見識のすぐれている先輩。先学。先進。「先覚に学ぶ」⇔後覚
[類語]目上上長長上先輩先達先学学兄上司上官上役うわやく

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

普及版 字通 「先覚」の読み・字形・画数・意味

【先覚】せんかく

さきに道の自覚に達した人。〔孟子、万章上〕天の此の民を生ずるや、先知をして後知を覺(さと)さしめ、先覺をして後覺を覺さしむ。

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