八幡馬(読み)やわたうま

日本大百科全書(ニッポニカ) 「八幡馬」の意味・わかりやすい解説

八幡馬
やわたうま

青森県八戸(はちのへ)市産の郷土玩具(がんぐ)。櫛引八幡(くしびきはちまん)宮の例大祭(旧8月14~16日で、15日には八幡馬が並べられる)に昔から売られている木馬。江戸時代、南部藩は馬産で藩財政を賄うため、同八幡宮で馬市を開いた。売られていく愛馬の安泰を願い、その身代りにつくられたという。松材を鉈(なた)で削って彩色し、馬体千代紙を張り、たてがみと尾に馬の毛を植えて仕上げてある。黒、べんがら白塗りの3種がある。三春駒(みはるごま)、木下(きのした)駒と並んで郷土玩具の「日本三駒」といわれる。

[斎藤良輔]


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事典 日本の地域ブランド・名産品 「八幡馬」の解説

八幡馬[人形・玩具]
やわたうま

東北地方、青森県の地域ブランド。
八戸市で製作されている。南部地方に伝わる郷土玩具のなかで最も長い歴史をもち、福島の三春駒などとともに有名櫛引八幡宮の例大祭の際に、境内で売られていたと伝えられている。胴体には赤塗黒塗・白塗など原色基調に鮮やかな彩色がほどこされ、嫁入りする際の乗馬盛装をあらわした華やかな模様となっている。青森県伝統工芸品。

出典 日外アソシエーツ「事典 日本の地域ブランド・名産品」事典 日本の地域ブランド・名産品について 情報

デジタル大辞泉プラス 「八幡馬」の解説

八幡馬(やわたうま)

青森県八戸市を中心に生産される郷土玩具。櫛引八幡宮の奉納馬を模して作られた木製の馬。黒塗(鹿毛)、赤塗(栗毛)、白塗(葦毛)の3種類の彩色がある。日本三駒のひとつ。県の伝統工芸品に指定されている。

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