八重干瀬(読み)ヤビジ

日本歴史地名大系 「八重干瀬」の解説

八重干瀬
やびし

池間いきやま島の北方約五―一五キロの海域に分布する大小一〇〇余のサンゴ礁(台礁)群の総称。ヤピシ、ヤビジ、ヤエビシ、ヤイビシともいう。分布域の東西幅は約六・五キロ。最も潮が引いたとき海上に現れる部分の総面積は約一五平方キロ。正保国絵図に八重干瀬、南北五里・東西一里半とあり、元禄国絵図・天保国絵図ともに干瀬の様相が描かれている。両島絵図帳では南北三里・東西一里六町四〇間、干瀬の西端は池間島より亥の方一里一六町、同じく西北の角からフデ岩まで五里とある。順治一七年(一六六〇)中山で公事を終えて帰島した真安(砂川親雲上)一行が八重干瀬で破船し、頭が溺死している(河充氏正統家譜)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

世界大百科事典(旧版)内の八重干瀬の言及

【池間島】より

…島の南端には,池間と前里の2集落がある。北東の海上には八重干瀬(やえびし)と呼ばれるサンゴ礁があり,好漁場をなす。第2次世界大戦前より,宮古列島では伊良部島佐良浜と並ぶ屈指の漁村で,カツオ漁が盛ん。…

※「八重干瀬」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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