共同保険(読み)キョウドウホケン(その他表記)coinsurance

翻訳|coinsurance

デジタル大辞泉 「共同保険」の意味・読み・例文・類語

きょうどう‐ほけん【共同保険】

同一の保険目的に対して、複数保険者共同して塡補てんぽ責任を負う保険契約

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共同通信ニュース用語解説 「共同保険」の解説

共同保険

複数の損害保険会社一つの契約を分担して引き受ける保険。リスク分散が目的で、事業規模が大きく、リスクが高い契約では一般的。企業や自治体といった契約者は提示された条件を基に各損保のシェアを決め、シェアに応じて各損保に保険料を支払う。事故が起きた場合は、各損保がシェアに応じて保険金を支払う。

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精選版 日本国語大辞典 「共同保険」の意味・読み・例文・類語

きょうどう‐ほけん【共同保険】

  1. 〘 名詞 〙 複数の保険者が共同して、同一物件の保険を引き受けること。大型船舶などのように、単数の保険者が保険金の全額を引き受けることが困難な物件について、関係保険者のすべてが並列の関係で危険を分担する。〔英和商業新辞彙(1904)〕

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改訂新版 世界大百科事典 「共同保険」の意味・わかりやすい解説

共同保険 (きょうどうほけん)
coinsurance

複数の保険者が共同で,同一被保険利益につき保険を引き受けることをいう。単独の保険者が引き受けるには困難な巨大危険を分割して引き受ける方法であり,大型船舶の海上保険超高層ビルや大工場の火災保険,高額の賠償責任保険等に多い。なお,巨大危険に限らず,保険契約者の意向によって共同保険が行われる場合もある。それぞれの共同保険者は,保険契約者に対して引受割合に応じ単独別個に権利を有し,義務を負うものであって,連帯債務を負うものではない。通常幹事会社を定め,その会社が他の共同保険者を代表し,いっさいの事務処理に当たっている。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「共同保険」の意味・わかりやすい解説

共同保険
きょうどうほけん

複数の保険者が保険加入者の危険を共同して填補(てんぽ)責任を負う保険契約方式。この方式では、個々の共同保険者は自己の負担すべき責任の割合を決め、発生した損害に対して、その割合を限度としてだけ填補責任を負うのが通常である。共同保険は再保険と同様に多数の保険者の間で危険を分散する方法である。ただし再保険が危険の縦の分散であるのに対し、共同保険は横の分散である。また対加入者関係において、再保険が、1人の保険者(元受保険者)のみが加入者と直接関係にたち、他の保険者(再保険者)は背後に位置するのに対して、共同保険では、すべての保険者が加入者に対して直接の関係にたち、かつ併立するのである。

 共同保険契約の場合には通常、幹事会社を定め、この幹事会社は各分担保険会社を代表して、契約者との折衝および事務手続を行う。イギリスのロイズ保険組合は独特な機構をもつものとして有名であるが、共同保険の方式が根底にある。

[金子卓治]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「共同保険」の意味・わかりやすい解説

共同保険
きょうどうほけん
coinsurance

複数の保険会社が一つの被保険利益について,各自の負担すべき責任の割合を全保険金額に対する割合で定め,保険契約を共同して引受けるものをいい,発生した損害に対してはそれぞれがその割合を限度として填補責任を負う。これにより保険会社の填補責任が分散され危険度が小さくなる。たとえば大型船舶の海上保険,大工場の火災保険などのように保険価額が巨額に達する場合には共同保険となることが多い。

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保険基礎用語集 「共同保険」の解説

共同保険

複数の保険会社が同一の被保険利益について共同して危険負担責任を引受けることです。その場合、各保険会社は各引受割合について権利を有し義務を負うのであって、連帯責任は存在しない。通常は幹事会社が契約締結、証券発行、保険料の領収と分配、損害査定などの手続きを行います。

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損害保険用語集 「共同保険」の解説

共同保険

複数の保険会社による共同引受契約をいいます。共同保険契約の場合は、幹事会社が他の引受保険会社の代理・代行を行います。また、各引受保険会社は保険証券又は保険料明細書に記載の共同保険引受割合に応じて、連帯することなく単独別個に保険契約上の責任を負います。

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