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凍上 とうじょうfrost heaving

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

凍上
とうじょう
frost heaving

凍土の形成時に,下層の水が吸上げられて凍る場合,土の中に霜柱の層やレンズ状の氷の層ができるため,体積が著しく増加して土が持上げられる現象毛管現象による水の補給が続けば,体積はいくらでも増加する。この場合,体積膨張の方向は熱の逃げる方向で,水平な地面では上方であり,溝の壁などでは壁に直角に膨張する。地面が不整凍上すると道路や家屋が破損するので,凍上は寒冷地では災の原因の一つになっている。

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デジタル大辞泉の解説

とう‐じょう〔‐ジヤウ〕【凍上】

冬季、土壌中の水分が凍結して膨張し、局部的に地表が持ち上がる現象。

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百科事典マイペディアの解説

凍上【とうじょう】

地中温度が0℃以下になった場合に,地中の水分が凍結し氷層を形成し,さらにその氷層下の水が毛管現象で上り氷層を厚くしていく現象。地中にできた氷層の厚さだけ地表をもち上げる。
→関連項目気象災害霜柱

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世界大百科事典 第2版の解説

とうじょう【凍上 frost heaving】

地中の水が凍結し,膨張して周囲の土を持ち上げる現象。地上気温が0℃以下の日が何日も続くようになると,地表面の水分が凍結し始め,それから下方に凍結が進行してゆく。地層の中に透水性の悪いところがあるとたまっていた水が凍結し,膨張し,周囲の土を持ち上げて舗装道路に亀裂を生じさせ,また家を傾けたり,鉄道線路をでこぼこにしたりすることがある。最近では凍上のできやすい場所やその機構がわかってきているので,舗装工事には断熱材を入れたり,地中の透水性をよくするために砂や砂利を入れたりの対策が施されている。

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大辞林 第三版の解説

とうじょう【凍上】

地中の水分が凍って、地面が持ち上げられる現象。鉄道や建築物に害を及ぼすことがある。しみあがり。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

凍上
とうじょう

地中の水分が凍結するときの膨張により、地面が局部的に不規則に盛り上がる現象。一般に土壌は単に凍るだけでは収縮し、凍上はおこらないはずである。土壌中の通水性の悪い層がある場合、そこにたまった水分が凍結して凍上をおこすのである。凍上のおきている土を掘り起こすと、氷の層やレンズ状の細かい氷が無数にできているのがみられる。夏はこの氷が融(と)けて空洞になっていることがある。積雪が多いとその保温効果によって、凍上はおこらない。北海道では凍土は0.5~1メートル程度に達し、道路、鉄道、各種建造物が凍上により破壊されるおそれがあるため、土木工法に特別の技術が要求されている。[倉嶋 厚]

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世界大百科事典内の凍上の言及

【霜柱】より

…気温が低くても砂地や砂利の土地には霜柱はできにくい。北海道などの寒冷地で地中の水が凍結して地面を持ち上げたり舗装道路にひび割れをつくったりするのは凍上といい,霜柱とは異なる。【菊地 勝弘】。…

【周氷河地形】より

…後者は凍結擾乱(じようらん)作用ともいい,水を含む未固結堆積物の凍結融解による体積変化によって,地表付近の物質の変位・変形をもたらす作用で,以下の諸現象が含まれる。それは,凍結進行時に下部の未凍結部分から毛管現象で水を吸い上げ,氷を析出して地面を押し上げる凍上frost heave,地中の礫が凍上する土に凍着して引き上げられる凍着凍上,それにより地表へ引き上げられる礫の淘汰,地表の収縮および凍結割れ目の形成,凍土中に取り残された未凍結土にかかる凍結圧や,土の粒度組成と水の不均等分布による体積の不等変化が引き起こす物質の集塊変化や貫入などで,斜面ではそれにソリフラクションすなわち水に飽和された表層土全体が,水を潤滑材としてゆるやかに斜面を流れ下る現象が加わる。レスや火山灰など毛管力の強い土は,凍結時に大量の水を吸い上げるので,この作用を受けやすい。…

※「凍上」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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