割印(読み)わりいん

日本大百科全書(ニッポニカ)「割印」の解説

割印
わりいん

二つの別々の書類が相互に関連があることを確認するために、二つの書類にまたがって一つの印章を押すこと。文書の証明などの際に要求されることが多い。たとえば、民法施行法第6条1項は、私署証書に確定日付を付す場合に帳簿と証書とにまたがって割をすることを必要としている。一つの書類が複数枚にわたるときには、数紙間の連係を証するために二紙間にまたがって印章を押すことが要求されるが、この場合には契印とよばれる(同条2項、公証人法39条5項・41条2項)。

[高橋康之]

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精選版 日本国語大辞典「割印」の解説

わり‐いん【割印】

〘名〙 分離した二枚の書類が相互に関連することを証するため、両書類にまたがって一つの印章を押すこと。また、その印章。押切印(おしきりいん)割判(わりはん)
※政談(1727頃)四「御庫へも一部づつうつして納め、其家本と割印を被仰付ば」

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世界大百科事典 第2版「割印」の解説

わりいん【割印】

二つの書類相互間の関連性を示すために,両方の文書にまたがって1個の印章を押捺(おうなつ)すること,もしくはそのように押捺された印の(民法施行法6条1項)をいう。特別の印章を意味するのではなく,その押捺方法である。たとえば,卒業証書のような証明書などのの部分に半分だけの印が押されているが,これはその証明書と証明書の発行台帳との関連性を示すためのものであり,また日常的に使われている金銭の領収書とその発行控との間に押す印も割印である。

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世界大百科事典内の割印の言及

【印章】より

…継目印押印の特色は方印を左方へ傾斜させておす特殊押印法にある。継目印は割印の応用とみることもできる。割印は一つの完全な印を左右に折半して甲乙2者が保管し,これを便宜必要に応じて左右を併合することによってその一致を勘し合わせるので勘合印と称する。…

※「割印」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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