加西(読み)カサイ

デジタル大辞泉 「加西」の意味・読み・例文・類語

かさい【加西】

兵庫県中南部の市。中心北条農産物集散地播州ばんしゅう織・播州おもて産地。電機工業も盛ん。玉丘古墳一乗寺がある。人口4.8万(2010)。

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精選版 日本国語大辞典 「加西」の意味・読み・例文・類語

かさい【加西・賀西】

  1. [ 一 ] ( 加西 ) 兵庫県中南部の地名。電気機械器具工場が多い。播州織の中心地であり、また、播州表を産するなど伝統工業も盛ん。一乗寺、玉丘古墳がある。昭和四二年(一九六七市制
  2. [ 二 ] 兵庫県の中南部にあった郡。古代賀茂郡が平安末・鎌倉前期に東西に分かれて賀茂西郡が成立、のち賀西(加西)郡となった。昭和四二年(一九六七加西市の成立により消滅

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「加西」の意味・わかりやすい解説

加西(市)
かさい

兵庫県中南部、播磨(はりま)平野北部に位置する市。1967年(昭和42)北条、加西、泉の3町が合併して市制施行。市名は郡名による。北条鉄道、中国自動車道、国道372号が通じる。市域の中央部は平坦(へいたん)で耕地が開けるが、北部は中国山地の延長部の低山地、南部も低山地である。県下でもっとも早く開けた土地で、多くの旧石器時代の出土品、巨大な前方後円墳の玉丘古墳(国指定史跡)をはじめ200基を超す古墳が残されている。中心の北条は古くから山陽山陰を結ぶ交通の要地であり、また加西郡の農産物集散地であった。播州織(ばんしゅうおり)などの伝統工業のほか、電機工業が盛んである。1997年(平成9)には加西南産業団地が完成した。満願寺川流域の泉地区はイグサ栽培し播州表(おもて)を産する。7世紀インド僧による開基と伝えられる一乗寺(いちじょうじ)は西国三十三所第26番札所で、国宝の三重塔など文化財が多い。北条にある羅漢(らかん)寺の五百羅漢は約500体の石仏を集める。面積150.98平方キロメートル(境界一部未定)、人口4万2700(2020)。

[二木敏篤]

『『加西市史』全9巻・別巻1(2002~2011・加西市)』


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改訂新版 世界大百科事典 「加西」の意味・わかりやすい解説

加西[市] (かさい)

兵庫県中南部,播磨平野のほぼ中央に位置する市。1967年北条,加西,泉の3町が合体,市制。人口4万7993(2010)。市の中心は江戸時代から山陰,山陽を結ぶ交通の要地であった旧北条町で,JR加古川線の粟生から出る北条鉄道の終点である。江戸時代から播州白木綿の産地として知られたが,用水不足のため現在は東隣の西脇市に中心は移った。これに代わって第2次大戦時の疎開工場が戦後三洋電機となり,関連下請企業を含めると市内の工業出荷額の半分近くを占める。市域南部の青野ヶ原は東西2.5km,南北8kmの広大な台地で,明治中期以降陸軍の演習地となり,現在も自衛隊の基地がある。1972年中国自動車道が開通し,大阪への交通が飛躍的に改善された。市内では良質の凝灰岩を産し,石仏が各地にあるが,なかでも北条の五百羅漢が著名である。北条町駅から南東2kmにある県立フラワーセンター(面積40ha)は800種20万株の花を集め,日本一の規模を誇る。
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百科事典マイペディア 「加西」の意味・わかりやすい解説

加西[市]【かさい】

兵庫県中南部の市。1967年市制。加古川の支流満願寺川流域を占め,旧町地区の加西,北条,泉などに市街が発達,北条鉄道,中国自動車道が通じる。播磨(はりま)平野の穀倉地帯で,米,酒を多産,ブドウの栽培も盛ん。従来からの播州織物,畳表のほか近年は電機工業も盛ん。一乗寺,玉丘古墳(史跡),県立フラワーセンターがある。150.98km2。4万7993人(2010)。

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