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北ヨーロッパ きたヨーロッパNorthern Europe

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

北ヨーロッパ
きたヨーロッパ
Northern Europe

デンマークフェロー諸島を含む),ノルウェースバールバル諸島を含む),スウェーデンのいわゆるスカンジナビア三国のほか,これと文化的,歴史的にも密接な関係にあるフィンランドアイスランドの 2ヵ国を加えた計 5ヵ国の領域を,一般に北ヨーロッパという。北緯 55°~71°にあり,北端では北極圏内に入るため,夏太陽が沈まず,冬は一日中暗いところもある。主要部分は地球で最も古い岩石からなる安定陸塊で,フェノスカンジア楯状地と呼ばれる。長い間の浸食により,また特に氷河期に氷床によって削られたため,表土が少なく,硬く古い岩石が露呈し,エスカー(側堆石),エンドモレーン(終堆石),羊背岩や氷食湖などの多い,典型的な氷河地形を示している。スカンジナビア半島西部には古生代カレドニア造山運動によって形成されたスカンジナビア山脈があるが,これも氷食によって山頂部分は平滑で高原状を示し,ノルウェー海岸のフィヨルドに向かって絶壁となって落ち込んでいる。地殻運動が活発なのはアイスランドで,氷河と火山がともに存在する地域となっており,温泉も多い。北ヨーロッパは,高緯度にあっても北大西洋海流(暖流)の影響により気候が温和で,南部ではオオムギや飼料作物などの栽培が行なわれる。中部には針葉樹林帯が広く見られ,ツンドラや氷河は北部の内陸地域や山地にある。海域も暖流の影響により結氷しないが,外海との接触が少ないバルト海奥のボスニア湾では,約 4ヵ月の結氷期をもち,海水の塩分も外海の 3分の1以下に低下する。北ヨーロッパが世界の歴史に意味をもつのは,この地方に住むバイキングと呼ばれるゲルマン系の民族がイギリスやフランスなどを襲った頃からである。バイキングを中心としたヨーロッパ系民族のほかに,フィンランドや北部のラップランドにはアジア系民族も住み,ウラル系言語を用いているが,人種上の同化が進んで,一つの文化圏をなしている。スウェーデン,フィンランドは針葉樹林帯が広く林業が盛んで,ノルウェーではフィヨルドの水力が豊かである。いずれの国も所得水準が高く,文化・社会福祉事業などへの財政支出が多く,代表的福祉国家として,市民生活は社会的,政治的に安定している。北極航空路が開かれており,距離的には日本にも近い。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

北ヨーロッパ
きたよーろっぱ

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