北斗(市)(読み)ほくと

  • 北斗

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

北海道南西部、渡島(おしま)半島にある市。2006年(平成18)、上磯(かみいそ)郡上磯町、亀田(かめだ)郡大野町(おおのちょう)が合併して市制施行、北斗市となった。函館(はこだて)市に東接し、南は津軽海峡に面する。東部は沖積平野(函館平野の一部)、ほかは丘陵台地、山地からなる。JR函館本線、北海道新幹線、道南いさりび鉄道線、国道228号、国道227号(大野国道)が通じる。

 茂辺地(もへじ)川左岸段丘の矢不来(やふらい)に、15世紀に安東氏の拠った茂別館跡(もべつたてあと)がある。いわゆる道南十二館の一つ。戸切地(へきりち)川左岸の台地、野崎(のざき)には、1855年(安政2)の箱館開港に伴い、箱館奉行の命で建設され、1868年(明治1)箱館戦争で焼失した松前(まつまえ)藩の戸切地陣屋跡がある。館跡、陣屋跡はともに国指定史跡。トラピスト修道院は明治期、石倉野(いしくらの)番外地とよばれる不毛の原野に開かれた日本で最初の男子修道院。同院で作るトラピストバター、クッキーなどは特産品として知られる。文月(ふみづき)は北海道における水田発祥の地で元禄(げんろく)5年(1692)の開田記念碑がある。昭和30年代後半以降、大野灌漑(かんがい)排水事業が進んで、道南有数の穀倉地帯となった。現在は漁業、稲作のほか、トマト、キュウリなどの施設園芸野菜を中心に、イチゴ、ネギなどを栽培。コスモ石油函館物流基地があり、背後の山地に埋蔵する石灰岩を利用したセメント工業では、太平洋セメント上磯工場が日本屈指のセメント工場となっている。市街地は函館市のベッドタウン化が進んでいる。面積397.44平方キロメートル、人口4万6390(2015)。

[編集部]


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