十二湖(読み)ジュウニコ

デジタル大辞泉 「十二湖」の意味・読み・例文・類語

じゅうに‐こ〔ジフニ‐〕【十二湖】

青森県南西部にある湖沼群。白神山地西部に位置し、王池、鶏頭場けとばノ池、大池など大小33の湖沼がブナ原生林中に点在。八景ノ池から見られる大断崖は日本キャニオンとよばれる。津軽国定公園に属する。

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日本歴史地名大系 「十二湖」の解説

十二湖
じゆうにこ

[現在地名]岩崎村松神

松神まつかみ東方白神しらかみ山の西麓に広がる海岸段丘と思われる凝灰岩台地の間にある三〇余の湖沼群。大崩おおくずれ山は崩れた山肌が白く見え、ここを中心に日本キャニオンともいうが、山頂から眺めると一二の池が見えるので最近は十二湖と称され、津軽国定公園に含まれる。

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改訂新版 世界大百科事典 「十二湖」の意味・わかりやすい解説

十二湖 (じゅうにこ)

青森県南西部,西津軽郡深浦町の旧岩崎村にある湖沼群。標高150~250mの凝灰岩台地に30余の湖沼が分布するが,崩山大崩山)の山頂からは12しか見えないことから名付けられたといわれる。成因は,凝灰岩の崩壊により河水がせき止められたものと考えられる。湖沼には八景ノ池,王池,越口ノ池,青池,大池などの名があり,広葉樹の天然林に囲まれ新緑のころ特に美しい。越口ノ池には県水産試験場のニジマス養殖場があり,大池は発電に利用されている。付近は深浦海岸とともに津軽国定公園に含まれ,JR五能線の陸奥岩崎駅からバスの便がある。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「十二湖」の意味・わかりやすい解説

十二湖
じゅうにこ

青森県南西部、白神山地(しらかみさんち)北麓(ほくろく)の湖沼群。西津軽郡深浦町(ふかうらまち)岩崎の海岸線から約5キロメートル東方の標高150~250メートルの台地に、八景ノ池、越口(こしくち)ノ池、中ノ池、落口(おちくち)ノ池、鶏頭場(けとば)ノ池、青池、日暮(ひぐらし)ノ池など約30の湖沼が点在する。十二湖の呼称は、面積が1万平方メートル以上の湖沼が12あるとか、東部の崩(くずれ)山(940メートル)の上から見ると12の湖沼が見えることからつけられたというが、さだかではない。湖沼の成因は、周囲の軟弱な凝灰岩の崩壊により河水がせき止められたことである。ブナ、ミズナラなどの広葉樹に覆われ、湖沼群を巡るハイキングコースもある。十二湖西部の断崖(だんがい)日本キャニオンとともに津軽国定公園の一部。JR五能(ごのう)線十二湖駅からバスの便がある。

[横山 弘]


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「十二湖」の意味・わかりやすい解説

十二湖
じゅうにこ

青森県南西部,白神山地の北西麓,日本海沿岸付近に連鎖状に散在する大小約三十数個の湖沼群。深浦町に属する。湖は周囲の岩山の崩壊により河川がせき止められてできたもので,十二湖の名は湖沼の中心にある崩山 (940m) 山頂から見おろすと 12の湖が見えることに由来。付近は広葉樹の原生林に囲まれ,またグランドキャニオンを思わせる日本キャニオンがあり風光明美。越口ノ池ではニジマスの養殖が行なわれる。

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百科事典マイペディア 「十二湖」の意味・わかりやすい解説

十二湖【じゅうにこ】

青森県南西端,西津軽郡岩崎村(現・深浦町)にある小湖沼群。大小30個余,標高150〜250m。幾つかは川によりつながり,付近は原生林で,中央の大崩(おおくずれ)山からの展望が美しく,ここより見える湖が12であることが名前の由来。越口(こしくち)ノ池ではニジマスを養殖。五能線十二湖駅からバスの便がある。

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