① 京都市上京区の閻魔(えんま)前町にある高野山真言宗の寺、光明山引接寺(いんじょうじ)(通称千本閻魔堂)の念仏法会。境内の普賢象桜(ふげんぞうざくら)の開花を期して、古くは三月に、現在は五月一~三日に行なわれる。定覚(じょうがく)が寛仁年間(一〇一七‐二一)の初めに当寺を開き、法界四生音乱名号大念仏を始めたと伝え、当初は踊躍念仏であったが、のちに狂言を演ずるようになった。壬生寺、嵯峨の釈迦堂の狂言が無言であるのに対して、これはせりふのつくのが特色である。閻魔堂大念仏。閻魔堂狂言。千本大念仏。花念仏。《 季語・春 》