ふらっと(読み)フラット

デジタル大辞泉 「ふらっと」の意味・読み・例文・類語

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精選版 日本国語大辞典 「ふらっと」の意味・読み・例文・類語

フラット

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] flat )
  2. ( 形動 ) 平らなこと。平面。また、平板なさま。
    1. [初出の実例]「そこではしばしば進化が過程から過程へのフラットな移行としてとらえられ」(出典:日本の思想(1961)〈丸山真男〉一)
  3. ( ━する ) 音楽で、変化記号の一つ。♭で示し、それを付した音符、またはその記号のある五線譜上の音を半音低めることをあらわす。変記号。⇔シャープ
    1. [初出の実例]「伸子は譜と首っぴきで、フラットの多い民謡を、稽古してゐた」(出典:伸子(1924‐26)〈宮本百合子〉四)
  4. 集合住宅の一つ。同一階の数室を一家族が住めるようにしたもの。
    1. [初出の実例]「借りるべきフラットの図面まで取り寄せて」(出典:或る女(1919)〈有島武郎〉前)
  5. 陸上競技や競泳で、所要時間に秒以下の端数がないこと。ちょうど。ジャスト
    1. [初出の実例]「一分とかからない正に四十五秒フラットである」(出典:旅‐昭和五年(1930)八月号・新時代の感覚超特急は走る〈佐藤正雄〉)

ふらっ‐と

  1. 〘 副詞 〙 気軽に突然やってきたり出て行ったりするさま、また、十分に考えないで行動するさまを表わす語。
    1. [初出の実例]「ふらっと舞(め)あ戻ってくるけん」(出典:牛山ホテル(1929)〈岸田国士〉五)

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改訂新版 世界大百科事典 「ふらっと」の意味・わかりやすい解説

フラット
flat

住宅建築において,中・高層の共同住宅で住戸単位が同一階内に収まる形式。単にアパートメントといえば欧米ではこのフラット形式の住戸を指すことが多い。イギリスでは17~18世紀ごろまでは,共同住宅の高級なものは,縦割りで裏庭付きのテラス・ハウスが主流であったが,19世紀初めごろから,大陸で一般的となっていたフラット形式が増え,この語が用いられるようになった。テラスハウスでは,馬車の出入りのための裏庭が不可欠のため,空間の利用度に限界があったが,フラットは中庭を囲んで造られ,高層化も可能で,比較的高密度とすることができた。この語は現在では,住戸が複数階にわたるメゾネット形式と対比して用いられる。中層では階段を囲み各階2~3戸を配する〈階段室型〉,高層ではエレベーターを設置し,棟の片側に廊下を通した〈片廊下型〉が一般的な棟形式である。
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フラット(音楽)
flat

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ふらっと」の意味・わかりやすい解説

フラット
ふらっと
flat 英語
Be ドイツ語
bémol フランス語
bemolle イタリア語

変(へん)記号。五線記譜法で音を半音低めるときに用いられる変化記号の一つ。調号として用いられるときと、臨時記号として用いられるときがあり、記号は♭を用いる。

[柴田典子]

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岩石学辞典 「ふらっと」の解説

フラット

この語は鉱床では水平面の夾層,しばしば層理または節理によって形成された開口部(opening)を記述するのに用い,これに沿って鉱液が浸透しこの中に鉱石鉱物が結晶化する.この語は英国ではいくつかの地方的な用語で,(1) ほとんど水平な火成岩岩床(sheet),(2) 急傾斜地層を含む地域での,低い傾斜の石炭の薄層の広がり(tract),(3) 鉱物脈から横への拡張で,しばしば石灰岩を交代している,などの意味で使われる[Lindren : 1928, Bateman : 1952].

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音楽用語ダス 「ふらっと」の解説

フラット[flat]

記譜された音を半音下げることを指示する変化記号(b)のこと。調号や臨時記号として使われる。例えば鍵盤楽器では、シの前にフラットがついていると、シの左隣りの黒鍵を弾く。反対はシャープ。また目標の音より低めの場合に「フラットしている」などと表現することも多い。

出典 (株)ヤマハミュージックメディア音楽用語ダスについて 情報

家とインテリアの用語がわかる辞典 「ふらっと」の解説

フラット【flat】

共同住宅などで、一つの住戸が同一階内で完結している形式。またそのような住宅。一つの住戸が2階以上の層にまたがるメゾネットに対していう。

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留学用語集 「ふらっと」の解説

フラット(Flat)

フラット(Flat)とは、イギリスにおいてアパートのことを指す。複数人で生活することをフラットシェアとも呼び、学生や社会人が利用する経済的な滞在形態である。

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デジタル大辞泉プラス 「ふらっと」の解説

フラット

NHKの子供向けテレビ番組『クインテット』(2003年放映開始)に登場するキャラクター。

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世界大百科事典(旧版)内のふらっとの言及

【変化記号】より

…基本音階(ハ長調音階つまりピアノの白鍵に相当)に含まれる音を幹音(かんおん)または本位音といい,これを半音一つまたは二つぶん変化させた音を派生音(変化音,変位音とも)という。変化記号には幹音を半音高くする嬰記号(シャープsharp ♯),半音低くする変記号(フラットflat ♭),半音二つぶん高くする重嬰記号(ダブル・シャープ ),半音二つぶん低くする重変記号(ダブル・フラット ♭♭),それに以上のすべての変化記号の効力を消して派生音を幹音に戻す本位記号(ナチュラルnatural ♮)の5種がある。 変化記号の役割には調号と臨時記号の二通りがある。…

※「ふらっと」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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