国璽(読み)コクジ

デジタル大辞泉 「国璽」の意味・読み・例文・類語

こく‐じ【国璽】

国家表象として用いる印。日本では明治元年(1868)から使われ、現用のものは明治7年(1874)に作製された約9センチ四方の金印。ともに「大日本国璽」と刻された。現在は勲記だけに用いる。
[類語]官印実印認め印私印公印印璽

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精選版 日本国語大辞典 「国璽」の意味・読み・例文・類語

こく‐じ【国璽】

  1. 〘 名詞 〙 国家の表象としての印章。日本では、明治元年(一八六八正月石材方形の「大日本国璽」がはじめて用いられ、同七年に現行の二寸九分(約八・九センチメートル)の方形、純金材のものに改刻された。旧帝国憲法のもとでは、外交文書国書・勲記などに用いられた。新憲法のもとでは勲記だけに用いられている。宮内庁保管
    1. [初出の実例]「予此書に合衆国の国璽を添へ」(出典:幕末御触書集成‐六・安政四年(1857)一一月五日)

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山川 日本史小辞典 改訂新版 「国璽」の解説

国璽
こくじ

日本の国家の表章としての官印。1868年(明治元)1月各国公使に王政復古を通達する国書に「大日本国璽」の印を用いた例もあるが,正式に定められたのは71年。伊達宗城(むねなり)を欽差全権として清国に派遣するにあたり,御璽の改刻とともに,国書に鈐(けん)するため新たに国璽を刻した。いずれも石材であったが,74年御璽とともに金製に改められた。国璽の印文はいずれも「大日本国璽」。第2次大戦前公文式・公式令で国璽を使用すべき場合が規定され,国書・条約批准書委任状・勲記などに鈐したが,戦後は規定する法令はなく,実際には勲記のみに用いられる。国璽・御璽とも戦前は内大臣が尚蔵していたが,戦後は宮内庁の侍従職が保管。

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百科事典マイペディア 「国璽」の意味・わかりやすい解説

国璽【こくじ】

日本の国家の印章。1871年制定。明治憲法下では批准書,全権委任状,信任状などにも用いられたが,現在は勲記にのみ用いられる。3寸角の金材で,印文は〈大日本国璽〉。宮内庁が保管。
→関連項目印章偽造罪御璽

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普及版 字通 「国璽」の読み・字形・画数・意味

【国璽】こくじ

玉璽。

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