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卵子提供

朝日新聞掲載「キーワード」の解説

卵子提供

欧米では卵子提供に関する法が整備されている国が多いが、日本では法規制がない。2003年に厚生労働省審議会が、法整備した上で匿名の第三者からの提供に限り、容認するという報告書を出した。精子提供はすでに実施されている。日本でも、すでに卵子提供を実施している病院がある。しかし日本産科婦人科学会は、法律上の夫婦以外の卵子を使っての体外受精を認めていない。

(2010-11-06 朝日新聞 夕刊 2社会)

出典|朝日新聞掲載「キーワード」朝日新聞掲載「キーワード」について | 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

卵子提供
らんしていきょう

生殖補助医療において、第三者が卵子を提供すること。子宮に問題はないが、卵巣や卵管に異常があるなどの理由で自らの卵子での妊娠ができない場合、第三者から提供された卵子を夫の精子と体外受精させ、子宮に戻して出産するという方法がある。近年の晩婚傾向に伴う卵子老化により、胚移植などの体外受精を行っても妊娠しないケースが増えているため、卵子提供が増加している。日本では2003年(平成15)の厚生労働省の報告書で、卵子提供による生殖補助医療が条件付きで認められた。しかし実施のためのガイドラインが整備されていなかったため、結果として国内での例は少なく、タイやアメリカなどの海外で卵子提供を受けるケースが多い。
 卵子提供を受けて妊娠・出産した場合、提供者と産婦のどちらが母親なのかという問題が生じるが、この点に関して法務省法制審議会は、「出産した女性を母親」とする試案を提示している。さらに、両親が第三者から卵子提供を受けた事実を子供に伝えるべきかという問題では、日本生殖補助医療標準化機関(JISART:Japanese Institution for Standardizing Assisted Reproductive Technology)は、生殖補助技術による治療を開始する前に卵子提供の事実の子供への告知を前提として求めている。しかし、実際には躊躇(ちゅうちょ)する親が多く、告知が抵抗なく行われるためには卵子提供に対する社会の理解の浸透を早急に図る必要がある。[編集部]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について | 情報 凡例

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