司馬睿(読み)シバエイ

デジタル大辞泉 「司馬睿」の意味・読み・例文・類語

しば‐えい【司馬睿】

[276~322]中国東晋の初代皇帝在位317~322。司馬懿しばい曽孫おくりな元帝琅邪王となり、西晋滅亡後、晋王朝を再興。琅邪出身の王氏反乱を招き、乱中に病死

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精選版 日本国語大辞典 「司馬睿」の意味・読み・例文・類語

しば‐えい【司馬睿】

  1. げんてい(元帝)[ 三 ]

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「司馬睿」の意味・わかりやすい解説

司馬睿
しばえい
(276―322)

中国、東晋(とうしん)初代の皇帝(在位317~322)。諡(おくりな)は元帝。司馬懿(しばい)の曽孫(そうそん)で琅邪(ろうや)王に封ぜられ、八王の乱の末期、安東将軍となって下邳(かひ)(江蘇(こうそ)省)に鎮守し、揚州(ようしゅう)(華中東部)の軍権を統轄した。華北の混乱が激化すると307年、名臣王導の計で建鄴(けんぎょう)(313年建康と改名、現南京(ナンキン)市)へ移鎮、亡命貴族江南豪族幕下に招いて勢力を固め、西晋が滅ぶと317年、晋王となって建武と改元するなど事実上の王朝体制をとり、翌年正式に即位して晋を再興し東晋王朝を開いた。貴族や豪族の力が強く、とくに琅邪郡(山東省)出身の王氏一族が内外に権をとったので、「王と馬とが天下を共にす」といわれた。劉隗(りゅうかい)らの側近を重用して帝権強化を図ったが、王導の従父兄(いとこ)王敦(おうとん)の反乱を招いて、乱中に憂死した。

[安田二郎]


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「司馬睿」の意味・わかりやすい解説

司馬睿
しばえい
Si-ma Rui; Ssǔ-ma Jui

[生]咸寧2(276)
[没]永昌1(322)
中国,東晋 (→) の第1代皇帝 (在位 317~322) 。字は景文。諡は元帝。琅邪 (ろうや) 王司馬覲の子。初め東海王越の支配下にあり,越の意向によって永嘉1 (307) 年建康に鎮した。以後王導をはじめとする北人名族や江南の土着豪族の支持を得て次第に江南に勢力を固めていった。西晋最後の皇帝愍帝の死去が伝わると,推されて皇帝の位につき,東晋朝を建てた。しかしその王朝権力は弱かった。永昌1 (322) 年武将王敦の反乱が起り,その勢力に押されたまま没した。

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「司馬睿」の解説

司馬睿(しばえい)
Sima Rui

276~322(在位317~322)

東晋の創立者。諡は元帝,廟号は中宗。初め琅邪(ろうや)王であったが,名族王導の助けを得て建康(南京)に拠る。土着豪族と北方渡来の名族の支持を得て,西晋が匈奴(きょうど)に滅ぼされると即位して東晋を建てた。

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旺文社世界史事典 三訂版 「司馬睿」の解説

司馬 睿
しばえい

276〜322
東晋の初代皇帝,元帝(在位317〜322)
西晋司馬懿 (しばい) の曾孫。初め琅邪 (ろうや) 王。南渡して建業(現在の南京)にあり,貴族の王導(267〜330)を信任して勢力を拡大。西晋が匈奴に滅ぼされると,317年晋王と称し,318年帝位につき,建康(建業を改称)を都に東晋を建てた。

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改訂新版 世界大百科事典 「司馬睿」の意味・わかりやすい解説

司馬睿 (しばえい)
Sī mǎ Ruì

元帝(東晋)

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世界大百科事典(旧版)内の司馬睿の言及

【元帝】より

…在位317‐322年。姓名は司馬睿(しばえい),廟号は中宗,宣帝司馬懿(しばい)の曾孫。八王の乱の末期,下邳(かひ)(江蘇省)に鎮守し幕府を開いて揚州(江蘇,浙江,安徽,江西)の軍事権を統轄した。…

※「司馬睿」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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