六訂版 家庭医学大全科 「咽喉頭異常感症」の解説
咽喉頭異常感症
いんこうとういじょうかんしょう
Globus sensation
(のどの病気)
どんな病気か
のどに異常感を感じても、耳鼻咽喉科の診察では訴えに見合う病変が咽頭や喉頭に認められない病態を総称した病気です。
原因は何か
咽頭に異常感を感じさせる疾患(原因)は数多くありますが、主に3つに大別できます。それは①局所的原因、②全身的原因、③精神的原因です。
①局所的原因にはのどや鼻・
②全身的原因となる疾患としては自律神経失調症、内分泌異常、更年期障害、
③精神的原因としてはうつ病、仮面うつ病、心身症、神経症、がん不安などがあげられます。
症状の現れ方
多くはのどに何かがつかえる感じを訴えます。嚥下運動を行った時で、
検査と診断
原因・要因はさまざまなため、すべての検査を行うことはできません。耳鼻咽喉科的診察と鼻腔・喉頭のファイバースコープ(内視鏡)検査、
治療の方法
原因疾患が明らかになれば、治療を行います。原因疾患が見つからない時には経過観察や精神安定剤の投与をします。
病気に気づいたらどうする
症状が続き、心配していても改善しない時は、耳鼻咽喉科を受診して、異常のないことを確認してもらうと早くよくなります。
加藤 孝邦
出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報