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善知鳥 ウトウ

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デジタル大辞泉の解説

うとう【善鳥】

ウミスズメ科の海鳥。全長38センチくらい。背面とのど、胸は黒、腹は白。くちばしは橙(だいだい)色で、繁殖期には上部に突起が生じる。小魚を捕食。北太平洋に分布し北日本の沿岸でも繁殖。
善知鳥安方(うとうやすかた)」の略。
「―が流す血の涙、今こそ思ひ知られたり」〈幸若・築島〉
[補説]曲名別項。→善知鳥

うとう【善知鳥】[謡曲]

謡曲。四番目物喜多流では「烏頭」。善知鳥を殺した猟師の亡霊が旅僧の前に現れ、地獄で犬や鷹(たか)に責められる苦しみを訴える。

ぜんち‐ちょう〔‐テウ〕【善知鳥】

うとう

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デジタル大辞泉プラスの解説

善知鳥(うとう)

青森県、株式会社西田酒造店の製造する日本酒。限定品の大吟醸酒

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世界大百科事典 第2版の解説

うとう【善知鳥】

能の曲名。〈ウトオ〉と発音する。喜多流は〈烏頭〉と書く。四番目物。作者不明。シテは猟師の霊。旅の僧(ワキ)が越中の立山を訪れると,ふしぎな老人(前ジテ)に呼び掛けられた。自分は去年死んだ猟師だが,故郷の陸奥外の浜の妻子に弔いを頼んでほしいと言い,その証拠にと着ていた麻衣の片袖をちぎって渡す。僧が猟師の家に行くと,残してあった着物は片袖がなく,持参した袖がぴったり合う。弔いをすると猟師の幽霊(後ジテ)がやつれ果てた姿で現れる。

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大辞林 第三版の解説

うとう【善知鳥】

チドリ目ウミスズメ科の海鳥。ハトほどの大きさで背面は黒褐色、くちばしは橙色。繁殖期にはくちばしの上部に角のような突起を生じ、砂地に穴を掘って産卵する。北海道・本州北部の離島に群生。 〔アイヌ語起源の名とする説もある〕

ぜんちちょう【善知鳥】

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

善知鳥
うとう

能の曲目。四番目物。五流現行曲。喜多流は「烏頭」と表記する。生きるために犯す人間の罪の原点をえぐって、テーマ、詞章、演出ともに傑出する能だが、作者は不明。陸奥(みちのく)へ行脚(あんぎゃ)する僧(ワキ)が、地獄谷のある越中(えっちゅう)国(富山県)の立山(たてやま)で、もと猟師であった老人姿の亡者(前シテ)から故郷への伝言を託される。亡者の妻子(ツレと子方)に会った僧は、死者を弔う。後シテは猟師の亡霊で、子の鳴き声をまねて親鳥を殺し、親鳥の声で子鳥をとった報いに、亡者の目には妻子の姿が見えなくなる。殺生に日を送った悔恨。だがまた猟の興奮がよみがえる。杖(つえ)を振るって鳥を落とす写実的な演技はこの能独自のものである。鳥はそのまま地獄の化鳥となって襲いかかり、祈りの力も及ばず、亡者はまた暗黒の世界に消えていく。密漁の罪で殺された男を描く『阿漕(あこぎ)』の暗い海の鈍い強さの表現に対し、『善知鳥』は悽惨(せいさん)な鋭さに特徴がある。ウトウは北の海にすむ鳥の名で、北辺の砂浜の荒涼たるイメージも、この能の主題にふさわしい。なお棟方志功(むなかたしこう)にこの能に材をとった『善知鳥板画巻』の作品がある。[増田正造]

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世界大百科事典内の善知鳥の言及

【外ヶ浜】より

…西行法師〈陸奥の奥ゆかしくぞ思ほゆる壺の碑(いしぶみ)そとの浜風〉(《山家集》)はその意である。外ヶ浜には善知鳥(うとう)という鳥が住むという。外ヶ浜に流謫されて没した烏頭中納言安方の化身で,親が〈うとう〉と呼ぶと,子が〈やすかた〉と答えるとされる。…

※「善知鳥」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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