経営分析において、企業の資産、負債、資本等がある一定の期間にどの程度活動(運動)したかを示す指標。回転率は理論的には次の算式によって求められる。
経営分析においてもっともよく活用され重視されるのは、資本回転率である。これには、総資本回転率、経営資本回転率、自己資本回転率などがあるが、次のようにして計算する総資本回転率は、企業活動の活発度を総合的に示すものとして多用される。
総資本回転率は、たとえば1年間の売上高と総資本平均有高が同額であれば1回転したということになる。軽薄短小の産業では回転率は高くなり、重厚長大の産業ではそれは低くなる。それと対照的な指標が利益率で、前記の産業の相違ではちょうど逆の傾向をもつ指標となり、これを掛け合わせた最終的な指標である資本利益率(ROI、ROA、ROEなど)は、おおむね平均的な数値に収斂(しゅうれん)する。
回転率は回転期間の逆数で、回転期間は前記の算式の分母と分子を逆にすると求められるが、12か月を回転率で割れば回転期間が算出される。たとえば、年間売上高が2億円でその期間の総資本平均有高が1億円であれば、総資本回転率は2回転であるといい、回転期間は6か月であるという。
回転率には、そのほかのサブ指標として、棚卸資産回転率や受取勘定回転率のような資産回転率、支払勘定回転率のような負債回転率などがあり、さらにサービス業における1日の客回転率といった意味にも使われている。
[東海幹夫]
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
…したがって,貨幣資本は1年間に平均0.88(=8万8000円÷10万円)回転したとみなされる。【侘美 光彦】 なお,回転期間(回転率の逆数)という言葉は経営・財務分析上の用語としても使われるが,これについては〈財務分析〉の項目を参照されたい。【編集部】。…
…こうした過程において,事業そのものと財務が表裏一体の関係となり,その法則性を知ることこそが財務分析の本質なのである。
[主要財務比率]
(1)売上総資産回転率 売上げと総資産との関係を示す指標。略して総資産回転率ともいう。…
※「回転率」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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