土地利用図(読み)とちりようず(英語表記)land use map

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

土地利用図
とちりようず
land use map

土地の利用の現況を表わす主題図居住地,農牧地,森林,荒れ地,さまざまな施設などをさらに細分し,区分界を入れて表現している。たとえば農牧地は水田,普通畑,果樹園茶畑桑畑草地などに区分してある。各種開発計画の基礎資料として 1930年代にイギリスで1マイル1インチ (縮尺6万 3000分の1) による土地利用図をつくったのが世界で最初であった。土地の開発企画に関係ある官庁や多くの地方公共団体で作成している。日本の国土全域について統一的規模で 47年から 70年代にかけて国土地理院が5万分の1 (北海道は 20万分の1) の土地利用図を作成した。その後,2万 5000分の1シリーズを同縮尺の地形図と同じ区画ごとに全国的に作成,発行している。

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百科事典マイペディアの解説

土地利用図【とちりようず】

土地の利用状況を景観的・機能的観点から分類した地図。航空写真判読現地調査併用で作られ,土地の利用現況の把握(はあく),地域計画や高度な土地利用への資料として用いられる。第2次大戦中スタンプが中心となって,英国全土にわたって作った6.3万分の1土地利用図は有名で,大戦中の食糧生産計画や戦後の国土計画に利用された。日本では1949年地理調査所(現在の国土地理院)が5万分の1の多色刷土地利用図を刊行。現在は2万5000分の1,20万分の1の土地利用図も刊行している。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

土地利用図
とちりようず

土地利用の現況を分類、表示した地図。土地利用の地域的、機能的な分布関係や自然条件との関係などが示されることから、都市計画、地域計画をはじめ、各種の公共事業、環境保全などの調査、計画の基礎資料となる。
 土地利用図においては、通常、都市は住宅(一般、中高層)、商業(商業、業務)、工業、公共(行政、文教、厚生、公園緑地)といった機能区分により、耕地は田、畑、果樹園、茶畑などに、森林は針葉樹林(人工林、天然林)、広葉樹林、混交林などに分類、表示される。国土地理院から、全国の平野部を中心として、縮尺2万5000分の1および5万分の1などの土地利用図が刊行されている。[五條英司]

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世界大百科事典内の土地利用図の言及

【土地利用】より

…たとえば森林,原野が田畑に開墾されたり,粗放的な畑作地が果樹園や蔬菜畑などに,また土地改良事業などにより改良されたりする場合,低層住宅地が高層住宅地やより密集した住宅地に,区画整理事業により雑然とした商住混合地区が機能的に分離した地区に変化する場合などである。
[土地利用調査と土地利用図]
 人間生活の大部分が土地の上に展開され,その土地利用の良否が国民経済や国土環境を支配するとすれば,土地利用に関する施策は常に国や地方自治体の大きな関心事であり,国民にとっても重要である。土地を合理的に利用するためには,現在の土地利用状況を,まず知ることが重要であり,その自然条件,経済的位置などの観点から検討,研究することが必要である。…

※「土地利用図」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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